ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

人間の安全保障の危険性

谷川昌幸(C)

民主主義と同じく,「人間の安全保障」や「平和構築」も危険だ。

それらは,非軍事的支援が軍事的介入とセットになっており,必要な場合には軍隊を使うことが当然の前提になっている。ここを見誤ると,市民やNGOの善意の平和貢献は新帝国主義に取り込まれ,いいように利用されるだけとなる。

日本政府が「人間の安全保障」を日本外交の基本方針の一つにしたのは,おそらく自衛隊の海外派兵(=派遣)にとって,これが絶好の大義名分だと思われたからであろう。

防衛庁が防衛省ないし国防省に格上げされ,自衛隊も晴れて国防軍と改称され,海外派兵(派遣)は日本国防軍の本体業務(本来の仕事)となる。

「人間の安全保障」も「平和構築」も,国家(政府)に任せておくと,特に日本にとっては,危険きわまりないものとなる。国民監視が必要だ。

Written by Tanigawa

2006/07/28 @ 16:53

カテゴリー: 外交