ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

マオイスト,南アジアを「革命の火の海」に

谷川昌幸(C)

カトマンズ・ポストによれば,この8月,「南アジア・マオイスト諸党・諸組織協力委員会(CCOMPOSA: Coordination Committee of Maoist Parties and Organizations of South Asia)」の第4回大会が開催され,「南アジアをマオイスト革命の火の海にする」という勇ましい大会声明が発表された。

1.CCOMPOSA
CCOMPOSAは,2001年7月設立。ネパール・マオイストは当初から中心的メンバーであった。

設立時は南アジアの13政党が参加していたが,現在はインド,バングラ各3,ネパール,ブータン,スリランカ各1,の9党である。

2.戦術・戦略
CCOMPOSAは「武力による権力奪取を目指す革命を展開する」。暴力革命路線は明確であり,迷いはない。

3.米帝,印拡張主義打倒
CCOMPOSAの正面の敵は,アメリカ帝国主義とインド拡張主義(大国主義)である。

「南アジアの帝国主義(とくに米帝),インドの拡張主義,その他すべての反動を焼滅させる。」

そして,そのモデルはむろんネパールである。

「アメリカはインド拡張主義と手を結びネパール新民主主義革命を殺すため様々な陰謀をたくらんできたが,これらは阻止され,憎むべき王制に対する広範で強力な抵抗の高揚により革命が前進し,新しい勝利を次々と勝ち取っている。」

4.「赤の回廊」
CCOMPOSAは,ネパール革命を南アジアに広めるため,マオイスト諸政党の連帯強化を訴える。

「南アジアの純正(genuine)マオイストの間の連帯を深化,拡大させる。」

そして,ネパール~インド~スリランカに,「赤の回廊」を建設する。

Dina Nath Sharma(ネパール・マオイスト中央委員)によれば,ネパール・マオイストはCCOMPOSAを通して「南アジア・ソビエト連邦」の建設を目指しているという。希有壮大な目標だ。

そうなれば,この世界最大人口の大国「南アジア・ソビエト連邦」は,国旗を世界最高峰エベレスト山頂に掲揚し,首都は,当然,カトマンズにおくことになるであろう。ネパール万歳!

* Tilak P. Pokharel, "Maoists vow to make S Asia ‘flaming field’," Kathmandu Post, Sep.20.
(注)以上のような革命戦略を,ネパール・マオイストは設立当初から一貫して唱えてきた。新路線ではない。

Written by Tanigawa

2006/09/23 @ 12:48

カテゴリー: マオイスト

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