ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

年3000円で売られる少女,カムラリ

谷川昌幸(C)

CNNが,年3000~5000円で奉公に出される(売られる)少女たち,Kamlariについてレポートしている。

1.カムラリとは
Kamlariとは,「少女債務労働者」のこと。古くからあり,いまも根強く残っている。

2.親に売られる
少女たちを売るのは,家族。生活苦のため,年25~50ドルで,少女を仲介人を介して奉公に出す。家の外に出せば,少女の養育費も家族は節約できる。

いずれも,わずかな金だが,それすら貧困農民には工面できない。

3.債務奉公から売春へ
奉公に出された少女たちは,雇用主の家で子守り,掃除などの家事雑用をさせられる。学校に通わせるという約束もするらしいが,たいていは反故にされる。

カムラリは奴隷ではないので,10年くらい奉公し,16~18歳になると,主人の言うことを聞かなくなり,カムラリ奉公を拒否して家に戻るか(家計から見て難しいだろう),それとも夜の商売,そして売春へと流れていく。

4.カムラリ,2万人
カムラリは,タルー族の多いDang, Deukhariが中心であり,2万人位いるという。両地方の総人口はいま分からないが,少女2万人はかなりの比率になるはずだ。

日本にも同じような子供奉公があったが,いまは21世紀,こんなあからさまな人権侵害が許されるはずがない。

5.頑張れ,マオイスト
カムラリのような社会悪を一気に解決できるのは,いまのところマオイストしかいない。というのも,カムラリはネパールの社会構造に組み込まれた根深い問題であり,蛮勇をふるって社会構造を破壊することのできる本物の革命派にしか,解決できそうにないからだ。

和平で早く権力の分け前を手にしたい気持ちは分からぬではないが,革命政党の本分を忘れてもらっては困る。マオイストには,あくまでも被抑圧民族,土地無し農民,女性,下層労働者,下位カースト等の立場に立ち,社会構造の悪に立ち向かってもらいたいものである。

* Seth Doane, "Nepal dad sold girl for $25, paid in installments," CNN, Sep.26,2006.

Written by Tanigawa

2006/09/27 @ 11:18