ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

WFP食料供与,大人の現実主義

谷川昌幸(C)

WFP(国連世界食糧計画 )が武装解除後のマオイストに食料を供与すると発表した。さすが経験豊かなWFP,大人の現実主義だ。

人民解放軍はいまや35000人。5,6千だったのが,この1,2年で急増した。常識から見て,毛沢東思想の信者はせいぜい数百人,多くて数千人。残りの3万余は,メシのために戦っているにすぎない。

しかし,これを放置すれば,メシのための戦いが構造化し,戦争なしでは済まなくなってしまう。そうなるとやっかいだ。

そこでWFPは,マオイスト兵35000人に食糧を供給することにしたのだ。これは,腹のふくれぬ共和制お題目よりもはるかに大きな和平へのはずみになる。

しかし,ネパールはすでに困った状況になっている。マオイスト税が急拡大し,人民戦争で儲かる構造ができつつあるのだ。

カネはメシよりも始末が悪い。食糧供与で納得しない強欲「マオイスト」がすでに各地に割拠しているのではないか? 

また,マオイスト兵力は10万人という説もある。食料がもらえるエリート・マオイストと,もらえないマオイスト雑兵をどう区別するのか? これも頭が痛い問題になりそうだ。

* ekantipur, Oct.23; nepalnews.com, Oct.23.

Written by Tanigawa

2006/10/24 @ 20:01

カテゴリー: マオイスト