ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

これがネパール式選挙だ

谷川昌幸(C)

United We Blog!が,憲法制定会議選挙を批判している。私自身,かつて

国内ミニ冷戦の平和  民主化試行錯誤の許容範囲

と書いているが,どうやらその方向に展開しているようだ。

1.巨大な制憲会議
まず,唖然とするのが,制憲会議の巨大さ。なんと425人,しかもその構成が傑作だ。

憲法制定会議  任期2年
 選挙で選出  205人
 政党指名   204人
 首相指名    16人
 -------------
    計     425人

この構成がのどこが民主的なのか? people’s powerとはこのことか? 16名もの指名権を持つ首相は,国王とどこが違うのか? しかも任期は2年とのこと。いつ,新憲法をつくるつもりなのだろう。

つぎに暫定立法議会。これも巨大だ。

暫定立法議会
NC               73人
NC-D              40人 
UML              68人
CPN-M            95人
RPP/Rastriya Janashakti 12人
Sadbhawana           5人
Majdoor Kisan          1人
Janamorcha Nepal       6人
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      計         300人

2.パイの分け前
この方向で決着すれば,権力の2/3を7政党,1/3をマオイストが権益として占めることになる。ただし,現在の勢力からして,これではマオイストが納得しないかもしれない。

いずれにせよ,これから明らかなように,復活議会は特権保持が第一目的であり,現状をできるだけ引き延ばそうとする。マオイストは,武力で,国家権力の分け前をできるだけたくさん分捕ろうとしている。

共和主義,people’s powerなんて,せいぜいこの程度のものなのだ。政治はそれを十分踏まえた上で語るべきであろう。

 * United We Blog, Oct.30.

Written by Tanigawa

2006/10/31 @ 18:14

カテゴリー: 選挙