ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

チベット系住民への性的虐待:ネパール警察の権力乱用

谷川昌幸(C)

HRW(1 Apr)によれば,ネパール警察は,チベット難民ばかりかチベット系らしい住民を予防拘束しているらしい。3月10日以来の逮捕者は1500人以上という。

チベット自治(あるいは独立)要求運動にとって,ネパール警察の暴力や逮捕は恐ろしいが,それにもまして「中国への強制送還」の脅しはもっと怖い。もし強制送還されたらどうなるか?

難民条約
第33条(追放及び送還の禁止)1 締約国は、難民を、いかなる方法によつても、人種、宗教、国籍若しくは特定の社会的集団の構成員であること又は政治的意見のためにその生命又は自由が脅威にさらされるおそれのある領域の国境へ追放し又は送還してはならない。

さらに,おぞましいことに,HRWによると,警察は性的虐待も行っているらしい。具体的証拠はまだ挙げられていないが,ネパール警察や軍隊による性的虐待はこれまで頻繁に行われており,その体質は「人民」政府になったからといって,急には変わらない。他の虐待ばかりか性的虐待も,HWRがいうように,行われていると見るのが自然だろう。

世界人権宣言
第5条 何人も、拷問又は残虐な、非人道的な若しくは屈辱的な取扱若しくは刑罰を受けることはない。

どのような政府にも,国内秩序を守り外国公館の安全を保障する義務はある。ギリシャでもイギリスでもチベット弾圧抗議活動家が逮捕拘束された。しかし,自由や権利の制限は,明白かつ具体的に他の人々の自由や権利を不当に侵害する場合にのみ制限される。ネパールのチベット自治(あるいは独立)要求運動は,報道の限りでは,平和的だ。非暴力の平和的言論・集会・行動の自由は,保障されなければならない。

Written by Tanigawa

2008/04/02 @ 13:16

カテゴリー: 人権

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