ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

交通スト,自転車でスイスイ

谷川昌幸(C)

1.交通ゼネスト万歳
6月21日(土)交通ゼネスト。休めばよいが,働きバチの日本人。スト対象外の自転車を借り,スイスイ,バリバリお仕事。

そもそも私は,カトマンズ盆地の交通ゼネストそのものには,反対ではない。いや,むしろ賛成といってよい。

自転車で走ってみると,リングロード内(市内)では車は不要であることがよく分かる。もともとカトマンズは徒歩圏内の町だったし,リングロードまで拡大しても自転車で十分だ。盆地内の車は罪悪といってよい。車税,燃料税を100倍にし,車を閉め出すべきだ。生徒も学生も,徒歩か自転車で通学すればよい。いまやヨーロッパでは,自転車の方がかっこよいのだ。

2.パタンまで20分
この日の仕事先はパタンの高台サネパ。重いリュックを背負い自転車で悪徳租界タメルを出発。排ガスはなく,ラトナ公園を横目にスイスイ快走。丘の登りはちょっときつかったが,それでも20分ばかりで到着。車は不要だ。

サネパは天国。高級住宅地で花々が咲き乱れ,さわやかな高原の涼風が心地よい。バッチリ仕事をし,昼食はラナさんか誰かのお屋敷を改装したレストラン。中庭のプールでは良家の子女たちがお行儀よく水遊びをしている。それを愛でながら昼食。植民地的退廃のけだる~い雰囲気。

3.キルティプールへ
退廃の快楽に後ろ髪を引かれつつ,次は虚学の地キルティプールへ。

前半は降りでラクチン,すぐキャンパス入り口に着いた。校門からの登りがちょっと辛いが,排ガスがなく苦にはならない。聖牛をからかいながら,汗をかきかき登る。そして,20分弱で到着。車,廃絶せよ!

4.タメルへ
キルティプールの仕事相手とまたまた大いに働き,5時半すぎ帰途につく。いつもは人,自転車,バイク,乗用車,バス,トラック,犬,牛,鶏等々で大混乱の大通も,今日は閑散としていて,スイスイ走れる。テクの橋の手前から近道をとり,ビシュヌマティ川右岸を登る。この付近は食料品市場で,野菜,果物,肉,お菓子など色とりどりで楽しいが,清潔とは言い難い。

この食品市場やゴミまみれの市街地を見ていると,これでどうして感染症が流行しないのか不思議だ。いつかは,赤痢か何かが大流行するにちがいない。排ガスはないが,ゴミ腐敗臭からは逃れられなかった。

最初の橋を渡り,坂道をバサンタプール(旧-旧王宮)まで登り,タメルへ。車がいないので,ここも快適。かつてカトマンズは美しいレンガ敷き通路だったのに,車が全部破壊してしまった。自転車なら,そんなことはしない。破壊されるべきは,レンガではなく,車だ。

こうしてキルティプールからタメルまで,約30分。車なんか不要なのだ。むろん,運動不足の老人としては,少々,疲れたことは事実だが,これは快い疲れであり,車を正当化する理由にはならない。カトマンズから車を追放せよ!

(訂正) K氏のご指摘をいただき,ビシュヌマティ川の「右岸」と訂正しました(20086.25)。

Written by Tanigawa

2008/06/23 @ 20:58

カテゴリー: 文化