ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

ネパール以下の日本政治

谷川昌幸(C)

ネパール政治を批判すると怒られることがままあるが,私は必ずしもネパール政治を日本政治以下と見ているわけではない。基準はいくつもあり,一面的な比較は慎むべきだろう。

しかし,そう限定しても,小泉退陣後の日本政治の劣化は著しく,麻生内閣はもはや政府の体をなしてはいない。麻生首相は小学生以下の民主主義理解力しかないし,中川財務・金融相は泥酔会見で日本国民を恥辱まみれにした。誰が見ても,いまの日本政治はネパール政治以下だ。

原因はいくつかあるが,根本的なのは,日本国民全体の老化だ。日本国民には,もはや何事についても怒るだけの気力はない。とくに青年層の老化は著しい。私のような穏健保守思想ですら,学生たちは「過激で危険」といって敬遠する。世も末だ。

もう少し直接的な原因を一つあげると,小選挙区制が悪い。小選挙区制はイギリスやネパールのような自己主張の強い国民に適している。それなのに,イギリスの真似をして小選挙区制を導入したがため,党内競争がなくなり,リーダーが育たなくなった。以前のように1区数名選出であれば,派閥政治の弊害はあっても,必然的に党内競争が激化し,リーダーが育っていく。イギリスに適した制度が日本にも適するとは限らない。

このままでは,日本国民は老衰し,世襲お坊ちゃま議員共々野垂れ死にするだろう。

Written by Tanigawa

2009/02/19 @ 00:17

カテゴリー: 政治