ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

ミスネパール2009を容認したマオイスト

谷川昌幸(C)
Fem Hidden Treasureの「ミスネパール2009」が9月24日,開催された。マオイストもなめられたものだ。女の力で人民戦争に勝利したくせに,もうインド系企業の金に目がくらみ,「気の抜けた」(ニューケララ),「形だけ」(警察談)のデモで少し抵抗しただけで,下劣な女品評会を容認してしまった。
 
会場の「トリブバン軍会館」がどのようなものか,私にはまったく知識がないが,女品評会の会場が軍会館とは,出来すぎた話だ。
 
そもそも,多民族多文化国家ネパールでミスコンをやること自体が,無神経だ。今回の「ミスネパール2009」は,タマン民族の女性で,おそらく仏教徒,身長168センチ,体重56キロ。たいへん魅力的な女性であることはいうまでもない。
(Republica, 25 Sep)
 
しかし,最終審査に残った他の15人の中には,ネワール民族,ブラーマン,チェットリ,タライ系民族もいる。また宗教も,仏教,ヒンズー教だけでなく,ひょっとするとキリスト教や無宗教の人もいるかもしれない。その中から,どんな基準でタマン民族の女性を選んだのか。
 
いまのネパールでミスコンをやれば,民族や宗教や言語や学歴の順位づけになる。栄光を夢見て応募する女性たちを責めることは出来ない。ケシカランのは,そのような乙女心をを利用し,つまり,マオイスト風にいえば,女性を搾取し,金儲けをたくらむ強欲資本家どもだ。
 
マオイスト幹部たちは,あらかた利権にありつき,もはや革命を進める気はないらしい。真正ネオ・マオイスの出現は時間の問題であろう。

Written by Tanigawa

2009/09/25 @ 13:24

カテゴリー: 文化

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