MP,BP,GP:コイララ3兄弟
谷川昌幸(C)
ギリジャ・プラサド・コイララ(Girija Prasad Koirala)氏が3月20日亡くなられた。ガネッシュマン・シン氏逝去の際はカトマンズにいて,葬儀の様子を見守った。今回はデリーにいて,GP氏逝去を知ったが,デリーでは見た限りほとんど反応はなかった。力関係からして仕方あるまい。ガネッシュマン・シン氏の場合と比較して,ネパールの人々の反応はどうだったのだろうか?
GPの父クリシュナプラサド・コイララは,二人の妻との間に6男4女をもうけた。成人した5人の男子のうち,長男MP(1912-1997),次男BP(1914-1982),そして6男のGP(1925-2010)が首相となった。もっとも有名なのはBPだが,MPもなかなか優秀だったそうだ。コイララ家はたいへんな名家なのだ。
GPはノーベル平和賞に推薦されていた。マオイスト人民解放軍が国軍に統合され,新憲法が制定され,平和構築が予定通り進めば,これは国連平和構築のモデル・ケースたりうるから,GP氏にノーベル平和賞が授与される可能性は十分にあった。
GP逝去は,少し早すぎた。ネパール平和構築のためにも,ノーベル平和賞のためにも。
*2009/06/18 皆さん,よい人なのに・・・・