ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

マオイストとトヨタ

谷川昌幸(C)
豪華ホテル「ヤク&イエティ」でのマオイスト集会については,ネパール国内でも,いくら何でもブルジョア趣味にすぎるとの非難が出始めた。当然だ。「ヤク&イエティ」などでダタ飯を食っていると,地方人民からの遊離は避けられない。
 
それにしても,ネパール・マオイストは不思議な政党だ。帝国主義国や独占資本が嫌いなわけではない。機関紙(準機関紙?)の「赤星(Red Star)」をぱらぱら見ていたら,プラチャンダ議長がトヨタ・カローラの大宣伝の上で演説していた。
 
どのようないきさつで,トヨタは,つい先日までテロリストの頭領であった共産主義革命の闘士プラチャンダ氏を応援するかのような広告を出したのか? 広告主はトヨタ・ネパール専売店なので,トヨタ本社はあずかり知らぬことなのだろうか? 広告料としていくら払ったのだろうか? マオイスト革命が成功し,トヨタがプラチャンダ主席の公用車として採用されることを期待しての先行投資だろうか?
 
ネパール・マオイストは,ひょっとすると「白であれ黒であれ,鼠を捕るのがよい猫だ」と考えているのではないか? そうでなければ,「ヤク&イエティ」集会など思いも及ばないはずだ。この猫に鈴をつけるのは,いったい誰だろう?
プラチャンダ議長を乗せ快走カローラ(Red Star, Feb 2008)

Written by Tanigawa

2010/05/17 @ 09:16

カテゴリー: マオイスト

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