ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

マオイストの連帯:アフガンとインド

谷川昌幸(C)
アフガン・マオイストが,印マオイスト同志殺害を悼み,連帯声明を出した。("On the Occasion of Martyrdom of Comrade Azad: Expressing soridarity with Communist Party of India – Maoist, "  Communist (Maoist) Party of Afghanistan, July 15, 2010)
 
殺害されたのは,印マオイスト政治局員・中央委員のアサド(C. Rajkumar)同志。印マオイストの発表によれば,7月1日,アンドラプラデッシュ特別警察がアサド同志を拘束,ヘリでジャングルに運び,遭遇戦に見せかけ,殺害したという。遭遇戦殺害という警察発表と印マオイスト発表のいずれが事実か,報道だけではわからないが,このような謀殺手段が多用されていることは事実のようだ。
 
アフガン・マオイストの連帯声明によれば,インドでは28州のうち20州にマオイスト運動が拡大し,これに対し政府は25万人の警官・傭兵を動員し「グリーンハント」作戦を展開している。この人民弾圧と勇敢に戦っている印マオイストに,アフガン・マオイストは全面的な連帯を表明したのだ。
 
アフガン・マオイストがどのくらいの勢力なのかは分からない。しかし,南アジア・マオイストの「思想堅固」さは,下掲のポスターを見ても,十分理解できる。自由主義(資本主義)世界が何を言おうと,毛沢東はむろんのこと,スターリンも彼らにとっては導きの赤星なのだ。
 
アフガン・マオイストの声明は,アサド同志は謀殺されたが,人民の中から次々と別の「アサド」氏が立ち上がり,人民戦争に参加するにちがいないと予言している。米=NATOのアフガン攻撃,パキスタン政府の人民弾圧,そしてインド資本主義の地域住民搾取が続けば,この予言通りになる可能性は十分にある。
 
南アジアのマオイスト連帯,宗教の違いを超えた反帝国主義・反新植民地主義の戦いが始まる可能性はあるのだろうか? インド政府にとっては,杞憂ではすまされない深刻な問題になりつつある。
 
 
 スターリン健在
 
 毛沢東主義の中心はいまや南アジア
 
 インドのマオイスト運動
 
 

Written by Tanigawa

2010/08/13 @ 10:49

カテゴリー: マオイスト