ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

人民解放軍,政府へ引き渡し

明日1月22日,人民解放軍(PLA)の指揮権が首相に引き渡される。不覚なことに,そんな取り決めになっていたとは全く知らなかった。しかし,そんなスゴイことが,本当に出来るのだろうか?

リパブリカ(1月21日)によれば,22日チトワン・シャクティコール宿営所において引渡式典が挙行され,そこでプラチャンダ党首がPLA指揮権を首相(マオイスト戦闘員監視・統合・復帰特別委員会)に引き渡す文書に署名,マオイスト軍旗を首相に渡し,午前11時からPLAは首相指揮下にはいる。宿営所のマオイスト旗は降ろされ,ネパール国旗が掲げられる。

これはスゴイ! PLAのメンツも何もあったものではない。全面降伏ではないか。本当にこんなことが出来るのか?

式典には,来賓多数が出席する。政治家や高級官僚は国軍がお世話する。各国大使,国連官僚は,もちろんUNMINの豪華ヘリだ。きら星のごとき来賓のお歴々。PLA引き渡しの成功は間違いない。僭越ながら,私が保証してもよい。

で,ここで不思議なのが,招待されている各国大使たち――中国,デンマーク,仏,フィンランド,独,印,ノルウェー,露,スイス,英,米。あれ! 日本がいない。精鋭陸自隊員をUNMINに派遣しているのに,それはないよね! 一体全体,どうしたんでしょうね。

リパブリカ記事の間違いに違いない。よく早とちりする新聞だから。しかし,もしも,もしもですよ,リパブリカ記事が事実とすると,ネパールは日本を完全にバカにしていることになる。カネと人を出させて,敬意のひとかけらも示さない。お人好し,日本!

もちろん,日本政府が,平和主義の理念に立ち,軍事関係行事には大使を出席させることはできないとして招待を断ったのなら,わたしはその勇気ある決定を高く評価し,全面的支持をいささかも惜しむものではないが。

■追加(2011.1.22。写真はRepublicaより)
 記念式典の女性兵士

 チトワン宿営所。数年前,この中で大隊長インタビューをした。懐かしい。お元気だろうか。

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2011/01/21 @ 23:30