ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

マオイストの憲法案(1)

ネパールでは,制憲議会における新憲法制定が,いま最大の政治課題となっている。制憲議会の任期は5月28日までであり,それまでに新憲法の制定ができなければ,ネパールの平和構築は頓挫し,内戦に逆戻りしかねない。

新憲法起草作業は,制憲議会設置の課題別11委員会によって進められており,論点整理はほぼ終わっていると思われるが,問題は主要3政党の思惑である。利害が絡むので,なかなか条文作成がはかどらない。

特に問題なのは,最大勢力のマオイスト。議席の40%を占めているので,マオイストが反対したら,新憲法は作れない。

では,マオイストは、どのような憲法案をもっているのか? イデオロギー政党のマオイストは,他のどの党よりも理屈っぽく,憲法についても,すでに19編274条の巨大憲法案を作成している。

Constitution of the People’s Federal Republic of Nepal, 2067, Unified Communist party of Nepal (Maoist), 2067 jestha 15

ネパール新憲法を,このマオイスト憲法案を無視して作成することは,おそらく無理であろう。そこで,以下では,このマオイスト憲法案の特徴をいくつか取り上げ,紹介していくことにする。(前文から順に取り上げるが,前後する場合もある。)

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2011/02/26 @ 23:59

カテゴリー: マオイスト, 憲法

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