ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

マオイストの憲法案(14)

4(7) 犯罪被害者の権利
マオイスト憲法案第27条は,犯罪被害者の権利を規定している。犯罪被害者は,捜査・起訴状況などに関する情報を知る権利と,社会復帰援助および犯罪被害補償を受ける権利を有する。この規定はマオイスト案にしかない。斬新な規定である。

4(8) 予防拘禁に関する権利
マオイスト案は,暫定憲法と同じく,予防拘禁を制限しているものの,禁止はしていない。予防拘禁は,1962年憲法で認められており,これが1990年憲法,暫定憲法,マオイスト憲法案へと継承された。

29条(1) 主権と統合または法と秩序に対する直接的脅威がある場合以外の予防拘禁の禁止。

(2) 当局が悪意で違法に予防拘禁した場合の賠償。

予防拘禁は,国家社会に危険と判断された場合には認められる。政治的な要件であり,人身保護が空文化する恐れがある。きわめて危険。

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2011/04/13 @ 20:55

カテゴリー: マオイスト, 憲法

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