10万ルピー札束と革命再発の予兆
カトマンズのインフレは、すさまじい。10ルピー札など、紙切れ同然。1000ルピー札が、見る見るうちに消えていく。で、ちょっとした額のやり取りとなると、10万ルピー札束となる。
これが実物。大型ホッチキスの太針数本で、しっかり綴じてあり、ばらすことは困難。事実上、「10万ルピー札」として通用している。
だったら、いっそのこと10万ルピー札を発行したらよい。「カマ・ハンマー」印とバブラム博士肖像入り10万ルピー札。信用絶大で、日本でも通用するかもしれない。
しかし、そんなことより心配なのは、庶民。この物価高のもとで、どのようにして生活しているのだろうか?
政権党マオイストは、ぴかぴか外車だらけ、はや利権の巣窟とか。もはやマオイスト体制派には期待できそうにない。となると、バイダ派か他の急進派が党を割り、窮乏化プロレタリアートのため再び武器を取るのは避けられそうにない。
革命は、インフレに懐胎し、銃口から生まれる。10万ルピー札束は、革命闘争再発の予兆のように思われてならない。
(C)谷川昌幸
コメントを投稿するにはログインしてください。