ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

ネパール人口3千万人,山地・農村から都市とタライへ

ネパリタイムズ(#573, Sep.30)の社説「人口統計・民主主義・デマ扇動家(Demography,Democracyand Demagogues)」が面白い。

ネパール統計局2011年度調査によれば,ネパール人口は2662万人。ところが,出稼ぎなどで不在,不明が統計局公認で200万人,実際には400万人くらいはいるので,ネパールの人口はいまやほぼ3千万人に達しているという。

人口増加率は,2001年調査の2.25%から2011年調査の1.4%へと低下しているが,それでも当分は,年40万人が労働年齢となり,半分は海外出稼ぎ,残りの20万人が国内で働き口を探すことになる。

そこに,雪崩的人口移動が重なる。山地23郡では人口減少。とくにマナン郡はこの10年で人口が2/3に減少した。青年が都市や海外に出てしまうのだ。

その一方,タライでは,出生率が高く,山地や外国からの移入も多く,その結果,この10年間で人口が20%も増加し,いまや全人口の過半数を超えてしまった。

バタライ首相は,分権化,地方開発で人口分散を目指しているが,こうした長期的観点からの政策は,目先の利害で動くデマ扇動家たちによって常に妨害され,遂行が困難となっている。

「バタライ首相にダサインの祝福あれ。デマ政治家どもが排除され,この国の人口と民主主義の健全性が保たれることを祈る。」

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2011/10/08 @ 11:04

カテゴリー: 社会, 経済

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