ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

制憲議会任期切れと軍統合問題

制憲議会の任期が,11月30日で満了する。それまでに人民解放軍の処遇を決め,憲法改正案を作成しないと,またまた制憲議会の任期延長となる。

これ以上の任期延長が難しいことは皆わかっているので,このところ,交渉がかなり煮詰まってきた。憲法案は,その気になれば,明日にでもできる。問題は,その気になるかどうかだ。(日本でも,マッカーサー草案提示後,2ヶ月程度で憲法改正案が作成された。)

人民解放軍の処遇についても,双方の要求がかなり接近してきた。

            マオイスト      NC・UML
国軍統合兵員数     7千人       5千人
社会復帰給付金(1人) 60-90万ルピー   30-60万ルピー

人民解放軍の本来の兵力は,せいぜい5~7千人。これはプラチャンダ議長も認めている。国軍統合兵員数では,合意は近いといってよい。

社会復帰する残りの1万3千~1万5千人への給付金も,1人あたり90万ルピー以内であり,これも十分妥協可能な数字だ。

バブラム首相やプラチャンダ議長は,ほぼ上記の線で手を打ちたいと考えているのだろうが,問題はバイダ副議長らの急進派。1万数千人もが,一時金で社会復帰に納得するかどうか? 

人民解放軍の処遇が決まらないと,新憲法もできず,制憲議会をまた延長せざるをえない。11月30日まで,後一ヶ月。またまた危機がやってくる。

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2011/10/29 @ 18:31

カテゴリー: その他, マオイスト, 平和

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