ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

ルンビニ開発と国連事務総長選挙

共産中国の新華社記事(ネット版)は,即物的,唯物論的で面白い。ルンビニ開発問題でも,アッサリこう書いている。

1.国連工業開発機関・パラス・プラチャンダ
新華社記事(7月18日)によれば,「アジア太平洋交流協力基金(APECF,執行共同議長Xiao Wunan)」は6月,ルンビニ開発に関する覚え書きをネパール政府との間で締結した(当時の首相はUMLのカナル)。

つぎにAPECFは7月15日,ルンビニ30億ドル開発計画に関する覚え書きを「国連工業開発機関(UNIDO,中国投資・技術移転促進事務所所長Hu Yuondong)」との間で締結した。

このAPECFの共同議長団は「興味深い背景と利害の混合」を見せている。スチーブン・C・ロックフェラーJr,J・ローゼン(米ユダヤ協会議長),L・H・チャーニー(不動産業,米大統領元顧問),そして「UCPN-M指導者にしてネパール元首相のプラチャンダ,およびプラチャンダにより打倒された国王を父とするネパール元皇太子のパラス」である。

APECFのXiao Wunan執行共同議長はこう語っている。「大乗仏教,小乗仏教,そしてチベット仏教諸派を始め,世界中の仏教高僧たちが,このルンビニ開発への大きな期待を表明した。」

これは実に即物的。非常に興味深い記事だ。

2.国連事務総長選挙とルンビニ開発
また別の新華社記事(6月13日)によれば,ネパールはパン・ギムン国連事務総長の再選を強く支持した(再選決定は6月21日)。ネパール首相外交顧問のミラン・トゥラダールはこう述べた(当時の首相はUMLのカナル)。

「パン氏は個人的に,特に平和プロセスに関して,ネパールときわめて親密であった。12項目合意からUNMIN設立にいたるまで,彼はネパール平和プロセスに深く関与された。彼の再選を願っている。・・・・パン氏はまた,仏陀生誕地ルンビニ開発にも特別の関心を示し,指導力を発揮してこられた。彼は,ネパール首相に,2012年にルンビニを訪問すると語った。」

これまた即物的な記事。この記事によれば,少なくともネパール側は,パン事務総長再選支持の見返りとして,ルンビニ開発への国連支援を求め,事務総長側からも肯定的な反応を得たという感触をもっているのである。

Written by Tanigawa

2011/11/06 @ 11:43