ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

停電体験学習はネパールへ

このところ日本では,電力不足・停電を脅しに,原発再稼働がさかんに唱えられている。4月から関西に転居しているので,若狭の原発再稼働は切実な問題だ。
 ■ネパール大使館,大阪に退避

第一の論点は,文明生活のために原発リスクを取るかどうか? これは本物の問題だ。減少したとはいえ,交通事故死は年5千人だが,そのリスクを取って日本人は文明の利器,車を運転している。確率から言えば,原発事故の危険性の方がはるかに低い。風力,太陽光などで当面まかないきれないなら,文明生活維持のためには,原発リスクを取るのは当然だ。

しかし,もし電力浪費の文明生活を断念するなら,原発は不要だ。これが第二の論点。そもそも夜を昼のように,夏を冬のようにする文明社会が異常なのだ。夜は暗く,夏は暑いもの。そう観念するなら,原発は廃止すべきだろう。

実際,停電なんて,たいしたことはない。要は慣れ。幾度も論じたように,ネパールでは停電は日常茶飯事。停電になっても,どうということはない。乾期だと8~18時間停電となるが,それでも人々は平然と,ごく普通に生活している。これこそ,健全社会のあるべき姿だ。

修学旅行はネパールに行こう。現地での停電体験学習は,人工飼育された不健康な日本の子供たちが自然を取り戻すための,日本では得がたい貴重な機会となるであろう。

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谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2012/05/12 @ 19:56

カテゴリー: 社会, 経済, 教育, 文化

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