ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

「民族州」支持4%,ヒマール世論調査

「民族州」の要求は,実際には、それほど強くない。ヒマールメディア「2012年世論調査」によれば,そうなる(Nepali Times, #604, May11)。

Q.「民族」により州区画すべきか?
  1.すべきでない。 72.7%
  2.すべきだ。    4.2%
  3.わからない。  10.1%
  4.無回答。    13.0%

また,IDE世論調査(2011年)によれば,「民族」帰属意識(アイデンティティ)も,実際には、それほど強くはない(Nepali Times, #588, Jan20)。

Q.あなたの帰属は何ですか?
  1.ネパール人。 71%
  2.ネパール人と自分の民族(エスニシティ等)。 18%
  3.自分の民族(エスニシティ等)。 5%

これらの世論調査がどの程度の客観性をもつかについては記事からだけでは分からないが,「民族」を政治目的で動員しなければ,「民族州」要求や「民族」帰属意識は,おそらくこのくらいとみてよいであろう。ジャナジャーティ(民族)利用のマオイストよりも,一般庶民の方がはるかに健全だ。

しかし,政治においては,穏健多数派よりも過激原理主義者の方が力を持つことが少なくない。とくに「民族」についてはそうである。尖閣,竹島,「北方領土」など,日本も例外ではない。ネパール「民族州」紛争をもって、他山の石とすべきであろう。

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2012/05/14 @ 11:55

カテゴリー: マオイスト, 政党, 民族

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