ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

絞首刑を煽るインド民主主義:A.ロイ(1)

1.絞首刑と民主主義とロイ
アフザル・グル氏が,2月9日,デリーのティハール刑務所で絞首刑に処され,刑務所内に埋められた。2001年の国会議事堂襲撃事件の共謀者として逮捕・起訴され,2005年8月,最高裁判決で絞首刑が確定していた。

アフザル氏は,世界最大の民主主義国であるインドの熱狂的な「人民の意思」により,「縛り首」にされた。「インド:絞首刑執行人が語る」によれば,インドの「縛り首」は非常に洗練されており,体重と同じ重さの砂袋を使って専門家が事前に十分練習するらしい。縄には,石鹸とギー,そして直前には潰したバナナを塗る。首にかける輪には,結び目を5つ作る。そして,首が切断されたり,目や鼻から出血したりせず,苦痛なく死なせる程度の強さでレバーを引く。アフザル氏も,おそらくこのような方法で絞首刑に処されたのだろう。(絞首刑は,日本の方がはるかに多い。21日にも3人が一度に執行された。インドのように,洗練された「人道的」な方法で執行されているのだろうか?)

この処刑の日は,アルンダティ・ロイによれば,「[インド]民主主義にとって完璧な日」であった。

これは,どのような意味であろうか? インド「人民」が熱狂的に要求した「縛り首」が執行され,「人民の意思」が実現されたからなのだろうか? この問題につき,ロイは事件当初から関心を持ち,長文の批評をいくつか書いている。

By Arundhati Roy:
[ⅰ] “A Perfect Day for Democracy,” The Hindu, Feb.10, 2013
[ⅱ] “Does Your Bomb-Proof Basement Have an Attached Toilet?,” Outlook, Feb.25, 2013
[ⅲ] “Introduction,” 13 December: A Reader, The Strange Case of the Attack on the Indian Parliament, Penguin Books, 2006 (Outlook, Dec.18, 2006).
[ⅳ] “Afzal Hanging: The Very Strange Story of the Attack on the Indian Parliament,” Outlook, Oct.30, 2006
[ⅴ] “Who Pulled the Trigger…Didn’t We All?,” Outlook, Feb.28, 2005

Afzal Guru, “Letter to All India Defence Committee for SAR Geelani,”(The Police Made Me a Scapegoat), Outlook, Oct.5, 2006
Afzal Guru, ”Letter to His Lawyer Sushil Kumar, Sr. Advocate, Supreme Court,” Outlook, Oct.21, 2004

Anjali Mody, “Unansewered Questions Are the Remains of the Day,” The Hindu, Feb.10, 2013
Sandeep Joshi, “Afzal Guru Hanged in Secrecy, Buried in Tihal Jail,” The Hindu, Feb.9, 2013
Nirmalangshu Mukherji, “The Media and December 13,” Outlook, Sep.30, 2004
David Kumar, “The Ham Burger,” Outlook, Jan.14, 2002
Davinder Kumar, “Tracing a Puppet Chain,” Outlook, Dec.31, 2001.

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2013/02/22 @ 22:20

カテゴリー: インド, 民主主義

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