ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

京都の米軍基地(4):俯瞰スポット「山頂展望所」

経ヶ岬航空自衛隊分屯基地とその周辺の米軍基地用地を上から覗き見る最適スポットが,経ヶ岬山頂展望所だ。

国道178号線から分岐し経ヶ岬灯台道路を少し上ると,駐車場がある。物騒な米軍基地の話など影も形もなかった頃,観光客を当て込み造成された,だだっ広い駐車場だ。

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 ■経ヶ岬バス停前(5/31) / 経ヶ岬バス停と分屯基地(5/31)

この経ヶ岬駐車場から急な山道を三分の二ほど登り,分岐点から日本海側に回ると,経ヶ岬灯台(明治31年開設)がある。灯台はどこでもそうだが,どことなく哀愁がありロマンチック。丹後の秘境デートスポットだ。

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 ■駐車場内の案内看板(5/31) / 灯台・展望所分岐点(5/31)

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 ■経ヶ岬灯台(5/31) / 展望所東屋(5/31)    

しかし,このコースは,途中からも灯台からも,米軍基地用地はまったく見えない。米軍基地用地を覗くには,分岐点から山頂展望所へのコースをとり,岬の頂上まで登る。

頂上には,俗趣味な東屋がある。周囲を高い樹木に囲まれているが,1カ所だけ切り払われている。おそらく日本有数の美しい海岸,「丹後松島」が展望できるよう,邪魔な樹木を切り倒したのだろう。

米軍基地は,この国定公園の景勝地「丹後松島」の一角につくられる。したがって,「丹後松島」展望名所は,自動的に,米軍基地監視の名所となるわけだ。私が登った5月31日は,梅雨の曇天でかすんでいたが,普段なら,スミズミまでバッチリ俯瞰できるはずだ。

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 ■山頂展望所から望む分屯基地[1](5/31)

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 ■山頂展望所から望む分屯基地[2](5/31)

しかし,こんな監視最適地を,米軍が放置するわけがない。軍事機密の塊のようなXバンドレーダーの秘密を「某国」スパイや協力者から守るため,山頂展望所はおそらく立ち入り禁止にされてしまうであろう。あるいは,そこまでエゲツナイことはできないとしても,切り払ったところに木を植え,あるいは自然生育を放置し,米軍基地を見えなくしてしまうにちがいない。

それでも見てやろうと山頂に登る人は,Xバンドレーダー稼働後は,決死の覚悟が求められる。このレーダーは超強力電磁波を放射しており,上方に位置する山頂展望所は,下手をすると電子レンジ庫内状態となる。「人間の丸焼き」だ。

防衛省や「専門家」は,Xバンドレーダーの電磁波は人体に危険なレベルではない,と繰り返し説明している。しかし,こんな説明には,確たる根拠はない。なぜなら,データはすべて米軍が握っており,彼らには肝心なことは何も知らされていないから。原子力村のいわゆる「専門家」より,信用がならない。

Xバンドレーダーが稼働したら,何かのハズミで,近辺の誰かが「人間の丸焼き」になる危険性があると考えても,決して警戒のしすぎではない。いくら非科学的といわれようとも,大げさ,騒ぎすぎといわれようとも,分からないものについては最大限の警戒をするのが,人間の合理的な態度だからである。

経ヶ岬山頂展望所に登るのは,今のうち。山頂から国定公園「丹後松島」の軍事基地を,ぜひご覧いただきたい。

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 ■袖志海岸と分屯基地(5/31)

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2013/06/05 @ 13:52