ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

京都の米軍基地(16):レイセオン下請以下の参与会意見

京都府の「TPY-2レーダーの電磁波の影響に関する参与会の意見」を見て唖然とするのは,基本中の基本のはずのレーダー性能について,製造元のレイセオン社ホームページを根拠としていることだ。

米国Raytheon社のホームページによると,TPY-2レーダーは・・・・

ネットは北朝鮮でも中国でも,いやド素人の私でも見ることができ,こんなところに最新兵器の重要情報が書かれているはずがない。参与会意見は,そんないいかげんなネット情報を根拠としているのだ。

しかも,確たる根拠がないものだから,科学的良心に従い――将来の責任追及を免れるため――重要部分の記述は,ほとんどが推測となっている。

「ビーム走査範囲は上下左右±約45°程度と推測される。」
「合計90°の範囲をカバーしていくものと思われる。」
「1000Kmぐらいの距離が感知できるのではないかと考えられる。」
「TPY-2レーダーの出力はおそらく数百kwと推測でき・・・・」

私たちは,1万円程度の電子レンジを買うときでも,もう少しましな性能チェックをする。車ともなれば,エンジン出力,燃費,安全装置,インテリアなどを入念に調べ,比較検討する。ところが,参与会は,はるかに高価で危険なXバンドレーダーについて,兵器メーカーの公開ネット情報による推測で安全評価をしている。およそ科学的とは言いがたい。

この程度のことであれば,下請以下の参与会ではなく,直接,レイセオン社ホームページを見た方が,はるかに正確だし,何よりも面白い。まるで劇画未来戦争のようだ。

レイセオン社ホームページ
ミサイル防衛システム(動画3分11秒)
TPY-2レーダー(動画1分16秒)

130819a ■レイセオンのハイテク戦争ビジネス(Raytheon)

レイセオン社は世界最大のミサイルメーカー。2012年度の売上240億ドル,従業員6万8千。

「レイセオンは,すでに8台のAN/TPY-2を販売し,現在,アメリカと他の同盟2カ国の顧客のため3台を製造中である。」
「現在,前線配備型AN/TPY-2は日本,イスラエル,トルコに配備され,アメリカと友好同盟国を防衛している・・・・」

Xバンドレーダーと連動する迎撃ミサイルなど,実際には当たりはしないが,軍需産業にとっては,そんなことはどうでもよい。一台いくらか知らないが,関連サービスも含めると天文学的売上となり,会社を潤す。

過疎地・丹後は,捨て石となり,最新兵器を受け入れることにより,アメリカと日本の政官学軍複合体=「死の商人」の繁栄に少なからず寄与することになろう。

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■ミサイル防衛システム/TPY-2レーダー(Raytheon)

130819d  ■日米兵器開発協力:レイセオン+三菱重工(Raytheon)

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2013/08/19 @ 10:36