ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

京都の米軍基地(26):地域社会の分断

経ヶ岬の空自分屯基地付近に行ってみて気づくことの第3は(→第1第2),米軍Xバンドレーダー基地反対の立て看板やポスター類がほとんどなくなっていること(12月9日現在)。これには驚いた。

京丹後において,米軍Xバンドレーダー基地反対の旗色を鮮明にしているのは,政党としては,事実上,共産党だけだが,その共産党の反対看板ですら,ほとんどなくなっていた。

131218f 131218a
 ■尾和5月31日/尾和12月9日

しかし,そこは不屈の共産党,わずかだが看板を残し,意地を見せている。特に感動したのが,下半分を破られた基地反対ポスターを,あえてそのまま掲示し続けていること。

誰がこのポスターを破り,誰が残りの半分をそのまま残す決断をしたのか,よそ者には事情はまったく分からない。が,この破られた半分の基地反対ポスターほど,地域社会の苦悩をよく物語るものはない。

そう,文字通り,地域社会の分断なのだ。よそ者の絵解きにすぎず,見る者にはそう見えるというにすぎないが,破る方も全部ではなく下半分しか破れず,上半分は残した。そして,破られた方も,米軍基地への抗議に加え,破った者への抗議をも込めて,あえて撤去せず,そのまま上半分を残したということではないか。

131218c 131218b
 ■上野5月31日/上野12月9日

131218e 131218d
 ■平5月31日/平12月9日

米軍Xバンドレーダーは,住民の安全を守るどころか,早くも地域社会の平和を,奥深いところから,陰湿に,むしばみ始めているのだ。

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2013/12/18 @ 11:16