中国は軍事援助,インドは鉄道建設
中印が,ネパールに対し,援助合戦を繰り広げている。
1.中国の軍事援助
2月21日,中国人民解放軍の王冠中(Wan Guanzhong)副総参謀長が,コイララ首相,SBJ・ラナ国軍総参謀長を訪問し,中ネ軍事協力の拡大で合意した。すでに援助が決まっていた国軍向け野戦病院2セット(8億2千万ルピー)は,まもなくカトマンズに到着する。今回,中国側は,来年度の軍事援助(国軍支援)として5億ルピーを提示した。
■王副総参謀長(military.people.com.cn)
2.インドの鉄道建設援助
一方,インドは2月21日,大使館が印ネ鉄道建設協力の進捗を発表した。発表によれば,インド大使館員と,ネパール建設交通省事務局長,Ircon International(印建設会社)代表とが会合を持ち,印ネ鉄道の建設促進について協議した。それによれば,
(1)ジョグバニ-ビラトナガル
進捗状況:インド側68%完成,ネパール側20%完成
(2)ジェイナガル-バルディバス
進捗状況:軌道敷,駅舎,鉄橋などの建設中。
今後,ネパール側が鉄道用地の取得を進め,これをIrcon Internationalに引き渡すよう努力することになった。
■ジョグバニ-ビラトナガル/ジェイナガル-バルディバス(Google)
中印二大国の援助合戦激化で,ネパール政治の舵取りは,これから先,ますます難しくなりそうだ。
谷川昌幸(C)
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