集団的自衛権閣議決定,ネパールの報道(1)
安倍内閣が7月1日夕,集団的自衛権の行使を可能とする閣議決定を行った。憲法第2章第9条の明白な「解釈改憲」である。
この閣議決定は夕方であったのでネパール・メディアはまだほとんど報道していないが,注目すべきは,BBC電とはいえ,真っ先に報道したのがゴルカパトラ(ライジング・ネパール)だったこと。いつもは亀のように遅いのに,こうした情報はやけに早い。
ネパール関係ブログでは,野口健氏の発言が注目される。
集団的自衛権に対し「日本は戦争する国になった」と短絡的な意見もありますがあのPKO法案では社会党が牛歩戦術などと幼稚な戦略をとり、日本が戦争する国になるといったような事を訴えてきましが、今では日本のPKO活動はむしろ評価する声の方が多い。日本は少しづつ当たり前の国に向かっている。
— 野口健 (@kennoguchi0821) 2014, 7月 1
ならば、あなたは大事な家族が殺されかけようとしている時に、何もしないでただただ指を加えているだけですか RT @ririsu2010: 自分が人殺しに行けますか?
— 野口健 (@kennoguchi0821) 2014, 7月 1
確かに中国にとって、日米の更なる連携強化には歓迎しないでしょう。しかし、集団的自衛権に踏み込まざるを得なかったのは中国の軍拡による脅威が大きく影響したからでは。
中国は批判、日米連携強化による封じ込め警戒(読売新聞) – Y!ニュース http://t.co/v1KkTAfhw3
— 野口健 (@kennoguchi0821) 2014, 7月 2
参考のため,日本の政府開発援助(ODA)の推移を紹介しておく。このODAについても,安倍内閣は外国への軍事援助に使うことを検討している。もしこれが認められたなら,武器輸出三原則も緩和されたので,日本ODAが世界一の栄誉を奪還するのも夢ではあるまい。
そして,もし日本の高性能「防衛機器」をODAによりネパールに援助できるなら,日本の対ネパール外交が中国の後塵を拝するようなこともなくなるであろう。
谷川昌幸(C)
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