朝日の変調と変節
高級紙・朝日新聞は,育ちがよく,修羅場経験が少なく,危機管理が出来ていないらしい。誤報はジャーナリズムにつきものなのに,従軍慰安婦記事,原発事故吉田調書記事など,疑問が出された自社記事の検証,訂正,謝罪が中途半端で,後手,後手,見るも無惨な有様だ。
朝日変調の兆しは,かなり前から見られた。共通するのは,”売らんかな”の軽薄なセンセーショナリズムだ。たとえば,
▼血液型政治家判断、朝日の本性
血液型性格判断,朝日はB型
天声人語の血液型性格論
血液型優生学を粉砕せよ
朝日の血液型優生学
カースト差別より危険な血液型差別
▼朝日と佐野氏の優生思想:「ハシシタ 奴の本性」の危険性 [注]ハシシタ関連記事は「週刊朝日」
肉体文学としての「ハシシタ 奴の本性」
ゴシップで売る朝日と佐野眞一氏の名前
佐野氏の執筆責任放棄と朝日の表紙かくし
■本性丸出しの週刊誌表紙
また,変節と断罪せざるをえないのは,「社説21」(2007年5月)とそれ以降の一連の自衛隊海外派兵翼賛記事。
▼海外派兵を煽る朝日社説
良心的兵役拒否国家から地球貢献国家へ:朝日の変節
集団的自衛権: 9条のたが外し,先鞭は朝日
朝日社説の陸自スーダン派兵論
スーダン派兵で権益確保:朝日社説の含意
南スーダン陸自交戦寸前,朝日記事の危険な含意
自衛艦をソマリア沖に派遣せよ,朝日社説
朝日新聞は,これらの変調・変節などを除けば良識的ジャーナリズムであり,その存在は日本にとって貴重だ。朝日が読者離れで経営危機に陥り破産しても,独立派の良識的言論は毎日新聞が継承するであろうが,たとえそうであっても全国紙一社ではあまりにも心許ない。
朝日には,誤報はきちんと紙面で検証,訂正,謝罪する覚悟を固めた上で,「常識」と「良識」を堅持し,勇気を持って真実に切り込んでいただきたいと願っている。
谷川昌幸(C)