ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

朝日の「おわび」チラシ

朝日新聞が,9月18日朝刊に「おわび」チラシを入れた。危機管理ゼロ。朝日誤報をめぐる問題の本質がまったく見えていない。ジャーナリズム失格。

朝日「おわび」チラシは,おそらく購読急減にあわてた販売店からの強い要求で配布されることになったのだろう。チラシという形式もさることながら,文面も極めて形式的であり,「出しましたよ」の官僚主義的アリバイ文書にすぎない。

しかも「朝日新聞社」名義で出しているにもかかわらず,肝心要の日付が一切ない。日付なしの文書が歴史的検証に耐えうると,朝日新聞は考えているのだろうか? それとも,販売店が勝手に作成し配布した急場しのぎの「わび状」にすぎないのか?

朝日は,チラシで詫びるといった場当たり的で軽薄姑息なことはせず,紙面で堂々と,自社の考えを述べるべきだ。報道に誤報はつきもの。きちんと対応すれば,信頼失墜には陥らない。

そして,「常識」と「良識」の高級紙としての節を曲げることなく,問題の本質に大胆に,勇気を持って鋭く切り込む記事を書く努力をしていただきたい。

「売らんかな」のセンセーショナリズムと,数歩遅れの権力追従と,そして,その場しのぎの形式主義・官僚主義を払拭しないと,朝日新聞は本物のジャーナリズムを求める本物の読者から見放されてしまうだろう。

[参照]朝日の変調と変節

 
ご愛読者のみなさまへ深くおわび申し上げます

謹啓

 初秋の候、朝日新聞のご愛読者のみなさまにおかれましてはご清栄のこととお喜び申し上げます。いつも朝日新聞をお読みいただき、ありがとうございます。心からお礼申し上げます。
 ご存知のように弊社の「慰安婦問題特集」「池上彰さんのコラム『新聞ななめ読み』」「福島第一原発事故に関する吉田調書の記事」をめぐる問題で、たいへんなご心配をおかけするとともに、紙面に対するみなさまの信頼を損ねる結果となり、ご迷惑をおかけいたしました。深くおわびいたします。申し訳ございませんでした。

 このたびの件を反省し、弊社は、まず社内で「信頼回復と再生のための委員会」を立ち上げ、取材・報道上の問題点を早急に点検・検証し、紙面づくりにいかしてまいります。慰安婦報道につきましては社外の有識者による第三者委員会を新設します。過去の記事の作成や訂正に至る経緯、今回の特集記事の妥当性、朝日新聞の記事が国際社会に与えた影響などについて検証いたします。また、吉田調書につきましては、誤った記事がもたらした影響などについて、従来からある弊社第三者機関の「報道と人権委員会」に審理をお願いしました。朝日新聞社外の目でも厳しくご審議をいただき、その結果は随時紙面でお知らせいたします。

 朝日新聞社は、今回の一連の事態を大きな教訓として胸に刻みます。さまざまなご意見やご批判に謙虚に耳を傾け、初心に帰って、みなさまの信頼を回復できるように、社員一丸となって精進してまいります。今後も、紙面と弊社の取り組みを厳しく見守っていただきますよう、切にお願い申し上げます。

 これからますます秋が深まります。どうぞご自愛のうえお過ごし下さいますようお祈り申し上げます。

敬白

朝日新聞社

                                 
140918 ■朝日折り込みチラシ(9月18日)                       

谷川昌幸(C)

       

Written by Tanigawa

2014/09/18 @ 10:30

カテゴリー: 文化

Tagged with , , ,