ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

「改宗の権利」勧告英大使,辞任

スパークス駐ネ英国大使が,2月27日付で大使を辞任し,帰国することになった。30年にも及ぶ外交関係公職からも引退するという。

辞任理由は,公式には,全く個人的なものだとされているが,実際には,昨年12月の公開書簡(Republica,10 Dec)にあることはいうまでもない。この書簡で,スパークス大使は,制憲議会議員に対し,「改宗の権利」を新憲法に書き込むよう勧告し,これがネパール各界からの激しい反発を招いていたのだ。

スパークス大使は長い経験を持つベテラン外交官であり,そのような公開書簡を出せば,どのような反応が起こりうるかは,事前に――おそらくは大使館スタッフも交え――十分検討し,その上で,公開書簡を発表したと見るべきだ。換言するなら,パークス大使,あるいは英国政府は,「改宗の権利」の憲法保障の実現は,大使の職を賭してでも働きかけるに十分値する,と判断したのではないかと思われる。

英国外交は,ことさほどに老練と見るべきであろう。

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[参照]
改宗勧奨: 英国大使のクリスマス・プレゼント
宗教問題への「不介入」,独大使

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2015/03/01 @ 14:33

カテゴリー: 外交, 宗教, 人権

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