ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

女生徒4人,成績苦に自殺

ネパール極西部,インド国境沿いのダトゥ村で4月13日,女生徒4人が,学年末試験「不合格」(詳細未確認)」を苦に自殺した。6年生(12歳)2人,7年生(13―14歳)2人。

4人の通う中学校で学年末試験(Final Exam)の成績が発表され,70人が「不合格」。その成績発表後,4人は下校し,途中のマハカリ河畔で,ショールで身体を結び合わせ,飛び込み,4人とも死亡した。近くのインド側から住民が目撃しており,遺体もインド側で発見された。家族の叱責を恐れたからだろうといわれている。

 150417■Dattu(Daktu)村(Google)

ネパールの学校は,一般に,丸暗記・ペーパー試験偏重であり,競争は過酷だ。特に初等5年,中等5(3+2)年の終了後に実施される全国統一学力試験(SLC: School Leaving Certificate)は,その成績により進学・就職が左右されるだけに,親族からの期待もあり,生徒にとっては大変な重圧となり,毎年のように生徒が成績を苦に自殺している。

一方,ペーパー試験偏重と対になっているのが,想像を絶する学歴第一主義。エリート教育をウリとする私学が,親族の期待を背に,それこそ託児所から英語で訓練し,有名小学・中学へと進学させる。授業料は高い。

Lincoln School(2011年)
 入学金 $450, 登録料 $3,000
 授業料(年) $11,860(1-5年生),$13,200(6-8年生),$14,700(9-12年生)

British School (1-6年生,2011年)
 登録料 125ポンド,Capital Development(?) 1,575ポンド,預託金 1,035ポンド
 授業料(年) 4,140ポンド [2015年の授業料 1,800-8,520ポンド]  

政府認定 A~Cグレード私学 授業料(月,2015年)
 Cグレード校 Rs.1,342(1-5年生),1,525(6-8年生),2,074(9-10年生)
 Bグレード校 Cグレード校の25%増し
 Aグレード校 Cグレード校の50%増し

ネパールの学校教育には,未就学に加え,ペーパー試験偏重,学歴至上主義の問題もある。このところ後者の深刻さの方がむしろ目立つようにさえなりつつある。

150416a150416■ネパールの現行教育制度/改正案

*Ekantipur,2015-04-13&14; Republica, 2015-04-13 & 2011-03-05

谷川昌幸(C)

 

Written by Tanigawa

2015/04/17 @ 14:38

カテゴリー: 教育

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