バクタプル近郊山村の震災瞥見
7月16日午後,バクタプル~バネパ間の山の中腹にある小村の状況を見てきた。もとよりざっと見ただけだから,見た限りでの印象にすぎない。
カトマンズからバクタプルに向かう途中,ちょうど半ばくらいのところで,できたばかりの立派な道路が1mばかり上下にズレていた。今回の地震で動いた断層とのこと。付近の建物もいくつか壊れていた。
バクタプルを通り過ぎ,バネパに向かって山を登っていくと,小さな村が点在する。この付近でも被害の地域差が極めて大きい。多くが壊れている地域もあれば,全く壊れていない地域もある。すでに地震後3か月たっているので,被害を受けた家はほとんどがトタン波板などで仮修理をするか,近くに仮設住居をつくっていた。
村の学校は,1棟は2階部分が崩落し1階を埋めていた。もう1棟は倒壊はまぬかれたが,危険・使用禁止の表示。そのため空地には板とトタン波板で仮設教室が作られ,使用されていた。しかし,仮設は教室として極めて使い勝手が悪く,維持も大変そうだ。
この村はバクタプル近郊で震源からは少し離れているが,それでもこれだけの被害。もっと震源に近いところでは,被害ははるかに大きいのであろう。こうしたことは,すでに繰り返し報道され広く知られているが,この目で直に見てきたので,具体的事例の一つとして紹介しておく。
【参照】カトマンズ市街の震災「軽微」,観光支障なし(2015-07-16)
谷川昌幸(C)
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