中国プレゼンス,震災支援で急拡大
ネパールにおける中国のプレゼンス(存在感)が,急拡大している。小中学校に行くと,以前は「こんにちは!」などと声をかけられたが,いまでは「ニーハオ」だ。街には中国製品があふれ,あちこちで中国企業が工事をしている。
そして,それにダメ押ししたのが,震災救援活動。どこにいっても中国政府援助の青テントや「中国紅十字」の白テントが張られている。公園はむろんのこと,路地にも民家の庭にも中国援助テントはある。(個人購入中国製テントもあるかもしれないが,見ただけでは区別できない。)とにかく,ものすごい数。
援助国,援助団体などの間で援助地域割りがなされているのかどうか知らないが,首都圏を見るかぎり,メッセージは一目瞭然。中国は,目に見える形で,被災したネパールの人々を全力で支援している,ということ。
震災後のテント緊急援助は有効で,中国の支援は高く評価される。と同時に,その中国の震災救援作戦は,政治的にみても実に見事であり,羨望を感じざるをえない。なにはばかることなき大国のおおらかなふるまい――日本にはとうてい真似はできまい。
谷川昌幸(C)
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