ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

ネ大臣の印兵私服派遣発言,印が厳重抗議

オリ内閣のサトヤ・ナラヤン・マンデル大臣(無任所,UML)が11月2日,ビラトナガルにおいて,記者にこう語ったという。(記事により表現は若干異なる。)

「われわれは,インドの召使ではない。いまのところ,インドは軍隊の派遣はできない。が,軍服を着ていない軍隊は着ている軍隊よりも危険だ。」(Online Khabar, 2 Nov)

「インドは軍服の兵をネパールに送り込むことはできないが,私服の兵なら可能性はある。」(ibnlive.com, 3 Nov)

これは重大発言であり,直ちに,インド政府は発言非難声明を出した。

シュリ SN・マンダル発言に関するプレスリリース(在ネ印大使館,11月3日)[要旨]

ネパールのマンダル大臣が,2015年11月2日のビラトナガルでの記者会見においてインドに言及した。

その発言は,挑発的で,根拠のない悪意に満ちたものである。ネパールの大臣という責任ある立場の人物の発言であり,これにより混乱がさらに拡大し,印ネ関係が悪化しかねない。

印大使館は,この発言を強く非難し,長年の印ネ関係を害するような発言を控えるよう要請する。

インドは,ネパール国民の平和・安定・繁栄を願っている。インドは,これらの目的実現に向け努力しているネパールの政府と国民を一貫して支援してきたし,これからも支援していくであろう。

印ネ関係は,11月2日のネ警官によるインド国民射殺と,このマンダル大臣発言により,急激に悪化した。タライ・マデシュ紛争には,国境付近のインド側住民も多かれ少なかれ関与しているとみるのが自然だ。それだけに,もしオリ内閣が中国カードを利用し反印感情を不用意に刺激すれば,タライの人々をますますインド側に追いやることになってしまうであろう。

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【参照】タライ・マデシュ紛争解決を求める米大使館声明(11月5日)
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谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2015/11/05 @ 19:31

カテゴリー: インド, 憲法, 民族

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