ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

ネ政府閣議決定を歓迎,印政府

インド外務省は,12月21日付声明において,ネパール政府の閣議決定(20日)を「歓迎する」と公式に宣言した。

印外務省声明によれば,カマル・タパ副首相兼外相が印外相に公式に伝えたのは,次のような内容の閣議決定。
 (1)国家諸機関への比例的包摂参加と人口数に基づく選挙区画定を実現するための憲法改正。
 (2)コンセンサスに基づき州区画を見直すための憲法改正。
 (3)話し合いとコンセンサスに基づく市民権問題の解決。(筆者補足:これにも憲法改正必要。)

印政府は,このようなネ政府閣議決定を「歓迎し」,そして,それらの決定が実行され,ネパールが正常な状態に復帰すれば,「二か国間の障害なき交易のための環境が創り出されるであろう」と宣言している。

たしかに,もしこのネ政府閣議決定が実行されるなら,タライ紛争は収束に向かい,「非公式経済封鎖」も解除されるであろう。しかしながら,閣議決定されたとされる3つの事柄は,いずれも憲法の根幹にかかわる重要問題であり,実行には大きな困難が予想される。UML,UCPN-M,RPP-Nの与党3党でさえ,足並みは必ずしもそろってはいない。マデシ系諸党も一枚岩ではない。

閣議決定の実行期限は,一応,3か月がめどとされている。振出しに戻ったに近いような難しい憲法問題が,本当に,わずか3か月で解決できるのか? それとも,この閣議決定も,またもや苦し紛れの問題解決先送りにすぎないのであろうか?

 151222■憲法案賛成議員署名

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2015/12/22 @ 21:33

カテゴリー: インド, 憲法, 民族

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