ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

興味深い憲法入門:文庫と新書

選挙権18歳引き下げや集団自衛権閣議決定もあって,このところ面白くて分かりやすい憲法入門書が次々と出版されている。たとえば,次の文庫と新書。(これらの本の記述の評価も,他の場合と同じく最終的には読者自身が批判的に行うべきことはいうまでもない。)

内山奈月・南野森『憲法主義』PHP文庫,2015年11月,760円 
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AKB48の内山奈月さんを相手に,南野森九大教授が憲法について講義。憲法の主要な論点について要領よく解説されており,分かりやすい。欲を言えば,内山さんの発言がもう少しほしい。多少大胆であっても,質問とか反論とか,若者として思うところが率直に投げかけられていると,議論がより深まり豊かになっていたのではないだろうか。
 [カバー解説]もしも国民的アイドルが,日本国憲法を本気で読んだら・・・・。本格的な内容と読みやすさで専門家からも高い評価をえた憲法入門書が,コンパクトな文庫サイズになった。気鋭の憲法学者が高校生アイドルに講義をした内容を,ほぼそのまま収録、全5講義で,憲法の重要ポイントがほぼ語り尽くされている。「恋愛の禁止は憲法違反か?」など,身近な例も豊富で,憲法の本質が誰にでもわかりやすくつかめる1冊。

木村草太『憲法の創造力』NHK出版新書,第7刷2015年8月(第1刷2013年),780円 
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著者は首都大学東京准教授で,久米宏「報道ステーション」コメンテーターのお一人。機知にとんだ面白い例を要所に織り込み,憲法の重要問題について議論。つい陥りがちな陥穽にハッと気づかされることも少なくない。
 [カバー解説]良い憲法を創るということ。それは,新憲法を制定することでも,憲法を改正することでもない。憲法の原理を理解した上で,そこから,想像力を駆使して,より良き国家・社会のルールを創造することなのである。それはいかに可能か。君が代斉唱,一票の格差,9条などホットな憲法問題を題材にして,気鋭の憲法学者が,先端的な憲法学の成果を踏まえながら精緻かつ大胆に考察する。これまでにないラディカルで実践的な憲法入門書。

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2016/01/21 @ 17:03

カテゴリー: 憲法

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