ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

英語帝国主義による英米文化の刷り込み

いやはや,在ネ英米大使館による英米語攻勢はすさまじい。連日連夜,英米語を宣伝しまくっている。

言語は,文化的・政治的に無色透明ではない。英米語宣伝には,英米が世界普及を目指す文化的・政治的価値観が仕組まれていることは,当然だ。言葉を支配する者こそが,結局は世界を支配する。

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これは,「英国の価値観と利益を推進すること」(BカウンシルHP)を目的とするブリティシュカウンシル・ネパールの2月24日付フェイスブック&ツイッター記事。「クジラ愛護」が内陸国ネパールの子供たちにすら刷り込まれてしまうわけだ。日本漁民に勝ち目なし。

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これは,在ネ米大使館の2月22日付ツイッター。とくにイラストが意味深。レーダーないし監視カメラの普及・日常化は当然,というアメリカ的価値観をそれとなく刷り込もうとしている。

牽強付会? そうかもしれないが,すでにネパールの首都カトマンズは世界有数のカメラ監視社会だ。とくに米国関係施設付近は異常に厳重。そうした情況では,このイラスト付き米語宣伝には特有のリアリティがある。それは米国好みの途上国カメラ監視体制を暗に追認し助長するのでは,と危惧しても,あながち全くの杞憂ではあるまい。(参照:前近代的共同体監視社会から超近代的カメラ監視社会へ監視カメラ設置,先進国ネパールから学ぶな

英米お得意の超長期的戦略的観点からの言語宣伝には,それくらいの警戒はあってしかるべきであろう。

【参照】英語による授業への賛否(3月4日追加)
高野敦志@lebleudeciel38 ツイッター3月3日
今後は大学授業の多くが英語でされるようになるでしょう。会社の中も楽天のように英語が公用語に。放送の多くも英語になります。英語がうまく使えない国民は、単純労働しか出来なくなります。日本語は将来、フィリピンのタガログ語、中国のチベット語のように、家庭で使うだけの言語になるでしょう。

<高野敦志を大野英士がリツイート,それを内田樹がリツイート>
大野英士 ‏@floressas1405 ツイッター3月3日
だいたい大学レベルの授業で「母国語」で授業が行える利点を捨てることにどれだけの意味があるのか? 慶応SFC、早稲田国際教養、教師の英語力が不足して日本語の授業なら伝えられる内容すら教えられずいずれも失敗しているというのに。

<内田樹ツイート>ツイッター3月18日
英国の大学の研究者のインタビュー。日本の翻訳事情について。日本の翻訳文化は大学教育からは消えつつあります。「英文和訳に時間を割いたのが英語教育の失敗の原因」と言う人がたくさんいます。外国語を質の高い日本語に訳すという仕事はほんとうに知的にスリリングな経験なんですけどね。

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2016/02/24 @ 11:39