ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

Archive for 10月 2016

錦秋の御嶽山麓

10月24~26日,木曽御嶽山の山麓を,木曽村~開田高原~日和田高原~濁河温泉と,2/3ほど回ってきた。高原や周辺の山々は一面紅葉に彩られ,それを前景に,雄大な御嶽や乗鞍の高峰を望むことが出来た。美しい風景だが,交通の便は良くはなく,廃屋や耕作放棄地が目に付いた。

近代化以前,明治・大正のころともなると,この地方の生活はいまよりはるかに厳しかったのだろう。山本茂実『あゝ野麦峠』(1968年)で知られる野麦峠にも行ってきたが,改良舗装されているとはいえ長く険しい山道であり,車であっても越えるのに難儀した。その難路――改良以前の山道――を,少女たちが女工として働くため徒歩で越えていった。艱難辛苦のほどが忍ばれる。

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 ■御嶽山(木曽温泉より)

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 ■野麦集落

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 ■野麦集落の古民家

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 ■野麦峠「ああ飛騨が見える」碑

[参照]
映画「あゝ野麦峠」予告編
ラジオ名作劇場「あゝ野麦峠」 (再)
山本茂実『あゝ野麦峠 ある製糸工女哀史』角川文庫

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2016/10/28 at 19:25

カテゴリー: 自然, 文化, 旅行

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穂高のネパール料理店

穂高駅のすぐ近く,穂高神社の前の鳥居横にネパール料理店クリシュナがある。良い立地と値付け。繁盛しているのではないか。今回は入らなかったが,次の機会には昼食か夕食をいただいてみたいと思っている。

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クリシュナHP/鳥居横のクリシュナ

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2016/10/27 at 19:02

カテゴリー: ネパール, 文化, 旅行

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豊穣の秋

Written by Tanigawa

2016/10/22 at 19:18

カテゴリー: 文化

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珍客来訪

憂愁の秋,わがアパートに珍客来訪。農山村部では,おなじみかもしれないが,この虫の名も生態も,私には全く分からない。どこから,何のために,こんな人工的コンクリート・ジャングルにやってきたのだろう? ひとりぼっちで、、、

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■ベランダの珍客

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2016/10/22 at 09:46

カテゴリー: 自然, 文化

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SSBを告発,CIAA(6)

6.インド謀略説
ネパールで紛争や権力闘争が激しくなると,ほぼ例外なく,黒幕インドの謀略や介入が取りざたされる。今回も,カルキCIAA委員長の背後にはインドがいて,彼を通してインドがネパール政治をインド国益に沿うように動かしている,と見る人が少なくない。たとえば,M・パウダャルは次のように述べている(以下,要旨)。

▼マハビル・パウダャル「ネパールの大乱戦」,リパブリカ,2016年10月8日(*1)
CIAAは,カナク・マニ・デグジト,ゴビンダ・KC医師,SSBなどに圧力をかけたり「調査」をしたりしているが,これはカルキ委員長個人というよりは,むしろ彼の背後に控えているインドの意向を受けたものだ。

そもそもロックマン・シン・カルキのCIAA委員長任命(2013年5月)は,インドの提案だった。カルキは,2006年人民運動の弾圧に関与したとしてラヤマジ委員会に告発されていた。そのため,ネパールではカルキのCIAA委員長任命には反対が強く,ヤダブ大統領も反対の立場だったが,それをインド側がムカルジー大統領や在ネ印大使館さらには情報機関をも動員して強引に押し切り,任命させたのだ。

そのインドをバックにするカルキ委員長に歯向かうと,どうなるか? カルキ委員長任命に真っ向から反対し,またインドによる経済封鎖をも厳しく批判したカナク・マニ・デグジトは,CIAAに逮捕・勾留されてしまった。

政党や議員も面と向かって抵抗することはできない。なぜなら,どの政党や議員も,ほぼ例外なく汚職・腐敗まみれであり,関係資料をCIAAに握られているからである。CIAAに歯向かえば,告発され,仕返しされてしまう。

CIAAとの闘いは,結局はインドとの闘いなのだ。「潔癖に行動し,他国にへつらったことのない人々のみが,CIAA委員長を批判することが出来る。」

161012■CIAA FBより

*1 Mahabir Paudyal, “Battle royal in Nepal,” Republica, October 8, 2016

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2016/10/12 at 19:32

カテゴリー: インド, 政党, 政治

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SSBを告発,CIAA(5)

5.カンチプル社説「学界恐喝」
CIAAによるSSB告発については,カンチプルも9月27日付社説「学界恐喝」において,厳しく批判した。この社説は,9月28日付ネパリタイムズに英訳転載されている。要旨は以下のとおり。

▼「学界恐喝」(ネパリタイムズ9月28日*1)
CIAAが,またもや権限を逸脱した。今回は,「社会科学バハ(SSB)」と「社会的対話アソシエーション(ASD)」に対する,根拠なき「不正」告発だ。

それは,CIAAが他の組織や個人を狩り立ててきたやり方と同じだ。今回の告発目的は,あたかも彼らが学界において獲得してきた信用や尊敬を傷つけること,それ自体であるかのようだ。

CIAAには,私的機関や非政府組織を調査する権限は与えられていない。憲法がCIAAに認めているのは,官憲の腐敗を調査する権限だけだ。NGOの調査が必要なら,それを行う機関は「社会福祉委員会(SWC)」である。

ところが,CIAAは,憲法を平然と無視し,NGOや銀行や他の私的機関の活動を調査してきた。それは,SSBやASDに対する糾弾に見られるように,偏見に満ちたものである。CIAAには,援助を得て学術振興を図る学術機関の活動に介入する権限は,ない。

CIAAは,ASDやSSBの文書を恣意的に解釈し,告発した。重要な国家機関たるCIAAが,このような民主主義に反する行為をしていることは問題だ。CIAAは謝罪し,そうした行為を繰り返さないことを約束すべきである。

161011■CIAA・FB

*1 “Blackmailing academia(Editorial in Kantipur, 27 September),” Nepali Times, September 28th, 2016

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2016/10/11 at 19:37

カテゴリー: 政治, 文化, 民主主義

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SSBを告発,CIAA(4)

4.英国ネパール学術会議の抗議声明
CIAAによるSSB告発については,「英国ネパール学術会議(Britain-Nepal Academic Council: BNAC)」も,これを厳しく批判する抗議声明(*1)を出している。

BNACは,2000年5月2日,ロンドンで設立された。歴代議長は,Surya Subedi(2000-2009), Michael Hutt(2009-2014),David Gellner(2014-現在)。比較的新しい組織だが,会員には著名なネパール・南アジア研究者が多数名を連ね,講演会,ワークショップ,出版など活発に活動しており,この4月にも「CIAAによるジャーナリスト,カナク・マニ・デグジト逮捕に関する声明」(2016年4月27日)を出している(*2)。そのBNACが今回発表した抗議声明の概要は,以下の通り。

▼「CIAAと,そのSSBおよびASD調査報告に関する声明」2016年10月1日(*1)
CIAAが,社会福祉委員会(Social Welfare Council)に対し,SSBとASDの調査を要請したこと(Himalayan Times, 25 Sep. 2016)につき,BNACは,世界各地のネパール研究者とともに,深い憂慮の念を表明する。

(1)SSBは,学術交流をはじめとするその優れた諸活動によりネパールの社会科学の発展に大きく寄与してきた。国際的研究諸機関も,SSBとの連携を求めてきた。
(2)SSBの活動目的は,内外の研究者の連携・協力関係の促進であり,貧困救済など具体的な事業実施を目的とする他のNGOとは異なる。支出の多くが研究費や会議費となるのは,当然。しかも,SSB収入の多くは,参加者や連携組織からの寄付金である。
(3)ASDは,SSBの活動の一つであり,別個のNGOではない。
(4)CIAAは,カンチプル社説(9月28日)などでも,管轄権逸脱を批判されている。
(5)SSBと協力し様々なプログラムを実施してきたが,SSBの経費支出には何の不正もなかった。SSB会計は,十分に信頼できるものである。

[署名/賛同]
Executive Committee members of the Britain-Nepal Academic Council:
David Gellner (Chair), Michael Huttほか12名
Other members of the BNAC, and non-members based in the UK:
Louise Brown, Lionel Caplan ほか15名
Other academics, not members of the BNAC and not based in the UK, who wish to have
their names associated with this statement:

Tatsuro Fujikura, Katsuo Nawa ほか64名

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*1 “Statement on the CIAA and reports on investigation of Social Science Baha (SSB) and Alliance for Social Dialogue (ASD),” The Britain-Nepal Academic Council (BNAC), 1st October 2016, http://bnac.ac.uk/statements/
*2 “Statement on the arrest by Nepal’s Commission for the Investigation of the Abuse of
Authority of Journalist Kanak Mani Dixit,” The Britain-Nepal Academic Council (BNAC), 27th April 2016, http://bnac.ac.uk/statements/

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2016/10/10 at 19:18

カテゴリー: 教育, 文化, 民主主義

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