ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

TU医学部長交代,ゴビンダ医師要求通り

トリブバン大学(TU)が12月3日,ゴビンダ・KC医師のハンスト要求を呑み,医学部長を交代させた。医学部長は,医科カレッジのTU連携認可やカレッジ学生定員の決定など,医療制度や医科教育に関する強大な権限を有する。ゴビンダ医師は,その重要人事を,ハンスト(10回目)により変更させたのだ。

1.第10回ハンスト対政府要求
(1)TU医学部長の年功任命。T・カニヤ副学長(事実上の学長)の解任。
(2)医学部授業料の上限設定
 MBBS(医科学士):350万ルピー(カトマンズ盆地内),385万ルピー(盆地外)
 BDS(歯科学士):200万ルピー
 [注]私立医科カレッジMBBSは4~5百万ルピー。マテマ報告は350万ルピーを勧告。
(3)TU医学部の自治権拡大。
(4)「医学教育法」成立まで,医科カレッジの新規認可禁止。
(5)マテマ委員会勧告および他の合意事項の実行。
(6)カルキCIAA委員長の弾劾,およびRN・パタックCIAA委員の取り調べ。
(7)JR・ギリ委員会が告発した医学部職員の処分。(告発の詳細不明)
(8)「学部長選考委員会」に関するこれまでの合意の実行
(9)各州に1校以上,医科カレッジを開設。

2.医学部長の交代
トリブバン大学は11月13日,KP・シン教授を医学部長に任命した。これに対し,ゴビンダ医師は,この人事は年功原理に反するとして,シン教授を解任しJP・アグラワル教授を学部長に任命するよう要求した。(ただし年功の点で,2教授の差は微妙。)

そうしたなか,12月2日,KP・シン教授が,就任わずが20日にして学部長を辞任した。そして,翌12月3日,JP・アグラワル教授が医学部長に任命された。ゴビンダ医師の要求の一つが実現されたのである。

しかし,12月3日現在,ゴビンダ医師は,カニヤ副学長の辞任など,他の要求が満たされていないとして,なおもハンスト闘争を継続している。

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*1 “TU appoints Dr. KP Singh IoM dean amid controversy,” Republica, November 14, 2016
*2 “Dr KP Singh steps down as IoM dean,” Kathmandu Post, Dec 3, 2016
*3 “Dr Agrawal appointed IoM dean,” Kathmandu Post, Dec 3, 2016
*4 “KC adamant on Khaniya’s ouster as bid to convince continues,” Himalayan, December 03, 2016

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2016/12/05 @ 19:29

カテゴリー: 教育

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