奥飛騨の秋(2):乗鞍
乗鞍にも行ってきた。といっても駆け足,登山バスで「ほおのき平(1200m)」から「畳平(2702m)」まで登り,周辺を2時間ほど散策してきたにすぎない。
畳平付近は,気温零度前後,濃霧(ガス)でほとんど何も見えない。それでも強風でガスが流され,ときどき視界が開けることがある。快晴丸見えよりも,神秘的で高山らしいともいえる。
散策路付近の高山植物はすべて枯れているが,立ち枯れで残った茎や雄蕊(?)に霧氷が付き,まるで花が咲いたよう。常緑のハイマツにも霧氷がつき,この時期ならではの趣を醸し出している。酷寒,濃霧,強風も悪くはない。
この乗鞍にも,外国人旅行者がかなり来ていた。年配の夫婦が多い。むろん団体旅行ではない。元気づけられる。特に感心したのが,「ほおのき平」に小型キャンピングカーをとめ,登山バスで「畳平」まで登られた老夫婦。車中泊をしながら,気の向くまま日本を旅されているのだろう。うらやましい。
谷川昌幸(C)