ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

Archive for the ‘自然’ Category

晩春の山村

晩春の陽気に誘われ,丹後半島の山奥の小さな村を訪れた。豪雪地帯だが,さすがにもう雪はなく,菜の花や八重桜が満開だった。

山間の十数戸の家屋は独特の建築様式で,新緑に馴染み,なかなか趣がある。が,ここでも過疎化が進んでいるらしく,あちこちに廃屋が見られた。

伝統的な家屋を村として修復保存できれば,近くに高速道路の出入り口が開設されたこともあり,観光名所になる可能性は十分にあるのだが,いまのところその気配は感じられない。残念。

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2018/04/25 at 15:01

師走の村(2)

冬の村の生活は,以前ほどではないが,それでもなお厳しい。家には雪囲いがされ,道路わきの消火栓にはコモが着せられている。小道沿いの斜面には,横穴式の「芋穴」が掘られ,寒さに弱いサツマイモなどが,その中に保存されている。伝統的な村の生活だ。


 ■村遠景


 ■土蔵と三角屋根住居/雪囲いと南天


 ■土蔵の壁と雨だれ/斜面の芋穴

■コモを着た消火栓

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2017/12/22 at 09:17

カテゴリー: 自然, 農業, 文化, 旅行, 歴史

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師走の村

師走の村に雪が降り始めた。大豊作の柿は、まだ枝もたわわに、あちこちに残っている。山野に、カラスやヒヨドリの餌が、まだたくさん残っているからだろう。

近くの線路沿いの農道には、山から野生の鹿が下りてきて、ゆうゆうと草を食んでいた。人口に反比例、鹿もまた増えているのだろう。

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2017/12/18 at 19:23

カテゴリー: 自然

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瑠璃渓の侘しい「ネパール友好館」

好天に誘われ,晩秋の紅葉めあてに,瑠璃渓(るり渓)に行ってきた。瑠璃渓は,京都・大阪・兵庫の三府県の境界付近にある,宝石「瑠璃」のように美しいと称えられてきた渓谷。特に新緑と紅葉がすばらしい。

が,美しい自然は神が創り,人間が壊す。御多分に漏れず,瑠璃渓も,自然公園に指定されているにもかかわらず観光レジャー施設がつくられ,景観が損なわれている。

その瑠璃渓自然公園の中に,一つ,風格のある木造の塔がぽつんと立っている。「ネパール友好館」だ。

説明版によると,地元,園部町(現南丹市)は1990年ころから,農業技術援助や教育・文化交流を通してネパールと交流しており,友好のシンボルとして,また伝統技術継承支援の一環として,この塔を建てることにしたのだという。ネパール人職人が,17世紀バクタプルのパゴダをモデルにして,この塔を建てた。

たしかに「友好館」パゴダそれ自体は,見事な彫刻が施され,実に美しく風格がある。しかし,それが美しければ美しいほど,観光レジャー施設の中にぽつんと立たされると,違和感を禁じ得ない。なぜ,これがここにあるのか? しかも,維持管理でさえ十分のようには見えない。これで本当に友好に寄与できるのであろうか?

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2017/12/02 at 09:46

カテゴリー: 自然, 国際協力, 文化, 旅行

みのりの秋,里も山も

今年も柿が豊作だ。枝が折れるほど,たくさんなっている。気候変動のせいかもしれないが,豊作それ自体はめでたい。

以前だと,柿が実れば採り入れ,甘柿はそのまま食べ,渋柿だと皮をむき軒下につるして干し柿とし,少しずつ食べた。干し柿は甘くて栄養満点の保存食だった。

ところが,いまでは柿はほとんど採られず,柿の木にそのまま放置されている。人手が少なくなったのと,他にスナック菓子など安直な食品があふれているからだろう。

しかも今年は,サルもカラスやヒヨドリも柿の実を食べにやってこない。山もきっと豊作で,わざわざ里まで降りてこなくてもよいのだろう。柿の実を食い荒らされると腹が立つが,今年のように全く来ないと,それはそれで少々淋しくはある。

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2017/11/06 at 21:50

カテゴリー: 自然, 旅行

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霧の秋の村

山陰の丹後は,高山や盆地のような濃い霧が出ることは少ないが,それでも夜冷えると,早朝に霧が立ち込める。見慣れた村の風景も,霧に包まれると,おとぎの国のような不思議な風情が感じられる。


 ■霧の中の鳶/掲示板とコスモス


 ■前日夕方のトンボ(まだ赤トンボではない)

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2017/10/11 at 11:59

カテゴリー: 自然

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イタリアの旅(15):アルプスの十字架

アルプスの山頂や難所には十字架が立てられているところが多い。日本の山でも,たとえば富士山,御嶽山,立山などに神仏が祭られているのとよく似ている。宗教は異なれ,人は,鋭鋒や巨岩などに人知を超えた力の働きを感じ,おそれ,その力の主に加護を求めるものらしい。

ローマ時代の遺跡で知られるアオスタからバスで1時間ほどのところのコーニュ(Cogne)にも,そうした十字架がいくつか立てられている。

コーニュは,やや観光地化されているが,それでも古い村の趣を残す美しい村だ。バス停からほんの数分歩くと,谷間一面の牧草地の向こうにイタリア最高峰グラン・パラディーゾ(4061m)を望むことのできる広場につく。その正面に十字架と水場がある。

そこから村の中を山に向かって10分ほど歩くとゴンドラ乗り場があり,これでグラン・パラディーゾ前山の2100m付近まで登る。そこから登山道を30~40分登ると,切り立った尾根筋に出る。この尾根のグラン・パラディーゾ側は,氷河に削られたのであろう,垂直以上のゾォーとするような絶壁となっている。

その絶壁の上に,十字架が立てられている。造物主の偉大な業を,村人たちはここにも認めたからであろう。

●アオスタのローマ遺跡

●コーニュ

 ▲村の教会/グラン・パラディーゾと十字架


 ▲水場/吐水口

●ゴンドラ駅上の登山道からの展望

 ▲グラン・パラディーゾ/尾根筋の絶壁


 ▲絶壁上の十字架

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2017/08/04 at 16:55