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ネ大臣の印兵私服派遣発言,印が厳重抗議

オリ内閣のサトヤ・ナラヤン・マンデル大臣(無任所,UML)が11月2日,ビラトナガルにおいて,記者にこう語ったという。(記事により表現は若干異なる。)

「われわれは,インドの召使ではない。いまのところ,インドは軍隊の派遣はできない。が,軍服を着ていない軍隊は着ている軍隊よりも危険だ。」(Online Khabar, 2 Nov)

「インドは軍服の兵をネパールに送り込むことはできないが,私服の兵なら可能性はある。」(ibnlive.com, 3 Nov)

これは重大発言であり,直ちに,インド政府は発言非難声明を出した。

シュリ SN・マンダル発言に関するプレスリリース(在ネ印大使館,11月3日)[要旨]

ネパールのマンダル大臣が,2015年11月2日のビラトナガルでの記者会見においてインドに言及した。

その発言は,挑発的で,根拠のない悪意に満ちたものである。ネパールの大臣という責任ある立場の人物の発言であり,これにより混乱がさらに拡大し,印ネ関係が悪化しかねない。

印大使館は,この発言を強く非難し,長年の印ネ関係を害するような発言を控えるよう要請する。

インドは,ネパール国民の平和・安定・繁栄を願っている。インドは,これらの目的実現に向け努力しているネパールの政府と国民を一貫して支援してきたし,これからも支援していくであろう。

印ネ関係は,11月2日のネ警官によるインド国民射殺と,このマンダル大臣発言により,急激に悪化した。タライ・マデシュ紛争には,国境付近のインド側住民も多かれ少なかれ関与しているとみるのが自然だ。それだけに,もしオリ内閣が中国カードを利用し反印感情を不用意に刺激すれば,タライの人々をますますインド側に追いやることになってしまうであろう。

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【参照】タライ・マデシュ紛争解決を求める米大使館声明(11月5日)
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谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2015/11/05 at 19:31

カテゴリー: インド, 憲法, 民族

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対ネ封鎖非難声明,ネパール有識者12名

マテマ元駐日大使,KC・ガウタム元国連事務次長補,MK・デクジット「ヒマール」編集長など,ネパールの著名な有識者12名が連名で,インドによる非公式対ネ経済封鎖( de facto economic blockade)を非難する声明を,インド紙The Hindu(10月30日付)に発表した。

“Independent Citizens’call on international community to address humanitarian crisis in Nepal,” The Hindu, October 30, 2015

論旨はきわめて明快。インド政府が厳しく批判されているが,その一方,インド非難が厳しければ厳しいほど,国内抗争に明け暮れるネパールのみじめな現状が浮き彫りとなり,よくよく読むと,皮肉なことに,ネパール国民への自己批判の呼びかけとすら思われてくる。要旨は以下の通り。

声明要旨
インドの対ネ経済封鎖の解除への努力を,ネパールの諸政党と,インドを含む国際社会に向け訴えたい。

ネパールは,震災,タライ・マデシ紛争,経済封鎖により,経済的・人道的危機に陥っている。社会生活マヒ,病院の医薬品不足,学校休校など。

「われわれ12市民は,インドによる封鎖を非難する。国境通過困難はもっぱらネパール国内の紛争が原因,とする主張には納得できない。明白な反証がいくつもある。たとえば,通関の遅滞,石油独占供給の印石油(IOC)によるネパール・タンクローリーへの石油積み込み拒否,印国境警備隊(SSB)に対し石油積み込みを妨害するよう要請があったこと――印メディアがSSB幹部の話として報道――など。」

インドによる対ネ経済封鎖は,震災復興を妨げ,また冬に向かってネパールの人々をさらに苦しませることになるだろう。「地震被害は70億ドルほどだが,経済封鎖は,それをはるかに上回る損害をネパールに及ぼすとみられている。」

「世界の他のすべての憲法と同様,2015年ネパール憲法も完全なものではない。この声明を出したわれわれもまた,そう考え,憲法を改正し,それを多元的・民主的規範に完全に適合させるよう要求している。」主要諸政党もすでに改正案を提出している。州区画など,難しい問題があっても,ネパールは法の支配する「主権的国民国家」なのだから,それらの国内問題は,民主的な交渉により自らの手で平和的に解決されるべきだ。

「ネパールの社会諸集団は,強い連帯意識を持っており,外からの介入がなくても,より大きな利益のために自分たちの相互関係を調整することができる。」

「インドによる経済封鎖は,1991年印ネ通行通過条約の定めるインドの諸義務ばかりか,平和五原則,南アジア地域協力連合(SAARC)とベンガル湾多分野技術経済協力イニシアティブ(BIMSTEC)の下での地域協力の精神,内陸国に国際社会が認めている諸権利にも反している。」「インドのネパール封鎖は,いかなる理由をもってしても正当化はできない。」

「われわれは,対ネ経済封鎖を直ちに解除し善隣関係を回復することを要求する。国際社会には,ネパールの国家と国民が直面しているこの人道危機を終わらせるため,必要なあらゆる手段をとることを要請する。」

署名:Nilamber Acharya, Megh Ale, Kanak Mani Dixit, Kul Chandra Gautam, Chandni Joshi, Dr. Arjun Karki, Anuradha Koirala, Dr. Bhagwan Koirala, Kedar Bhakta Mathema, Sushil Pyakurel, Kapil Shrestha and Dinesh Tripathi

参照】(フェイスブックまたはツイッターより)
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谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2015/10/31 at 20:26

タライ再度緊迫化,巨象の尾を踏んだのか?

インド国境沿い,タライ地方の反政府・反憲法闘争が,2,3日前からふたたび激化してきた。

1・タライ反政府闘争激化
各紙報道によれば,ダサイン祭日期間中も,タライの反政府闘争やインドの「非公式経済封鎖」は続き,石油・ガス類を中心に物資が不足し,帰郷は困難を極め,寺院参拝は例年の数分の一以下だったそうだ。

それでもダサイン中は,反政府闘争はやや沈静化していた。オリ新政府も,カマル・タパ副首相兼外相をインドに派遣し,モディ首相らと直談判させるなど,状況打開に向け努力しているように見えた。(10月25日には,MJF-Dに国務大臣職1を追加配分。)

やれやれ,これでようやくタライ紛争も解決に向かうかと一安心していたが,この見方は早計,やはり甘かった。ダサイン明けが近づくと,タライ紛争は再び激化,各地で激しい衝突が起こり始めた。各紙報道によれば――

 [10月24日]ダヌサで統一民主マデシ戦線(UDMF)と警官隊が衝突。警察警備中のバスに反政府派が石や火炎ビンを投げ,バス運転手に暴行。警察威嚇射撃,ゴム弾発射。バス運転手重傷,負傷数十名。
 [10月25日]シラハでバンダ破りバス放火,2人逮捕。サプタリで群衆が患者輸送中の救急車を止め,燃料抜き取り後,放火。ビルガンジで,バンダ破りバイク数台に放火,また反政府派と警察が衝突し,4人負傷。
 [10月26日]ビルガンジ近くのインド国境,ミテリ橋に女性,子供を含む多数のマデシ反政府派が押しかけ封鎖し,「独立マデシ州」,オリ首相打倒を叫ぶ。サプタリで,NC議員宅に爆弾が仕掛けられているのを発見。

2.インド政府の暗黙の支援
これらの情報は錯綜しており,不正確なものや重複もあろうが,それでも全体として,タライの反憲法・反政府闘争が再び激化してきたことは明らかである。なぜか?

それは,おそらく,タライのマデシ,タルーらがUML・UCPN・RPP-N主導のオリ政権を本質的に反タライとみなし,これに強い不信感を抱き,またその彼らを地続きのインド政府が暗黙裡に支援しているからであろう。とくに今回は,後者,インドの支援が大きいと思われる。

しかし,それではなぜインド政府は,内政干渉,国際法違反といった非難を覚悟のうえで,これほどまでにタライ反政府勢力に肩入れするのであろうか?

3・北方代替交易路の開設
これはまだ推測にすぎないが,チラチラ見え隠れするのは,やはりオリ政権の中国カード利用のナショナリズム指向。1989年の対ネ経済封鎖はナショナリスト国王政府による中国からの武器輸入が引き金となったが,今回はそれがどうやら石油類を中心とする北方代替輸入ルート開設となりそうな気配がする。

中国が,チベット経由で,道路や鉄道をネパールに向け急整備してきたことは,これまでにも幾度か指摘してきたように,周知の事実。鉄道はまだ間に合わないが,今回は道路を使って石油類や他の重要物資を緊急輸入する交渉が,いま両国政府間で急速に進んでいる。

ネパール政府は,すでにダサイン以前に,様々なチャネルを通して中国政府に石油,ガス等の供給を要請していた。10月23日になると,通商供給大臣,駐中国ネパール大使,NK・シュレスタUCPN副議長らが駐ネ中国大使と会い,石油,ガス,医薬品等の中国からの輸入を要請した。民間ベースと政府間ベースで,タトパニ経由と吉隆経由で輸入する。すでに政府間契約原案はできており,あとは価格と輸送方法の詰めが残るのみだという。

10月25日ネパール石油公社発表によると,中国政府は11月25日までに1千トンの石油類を吉隆‐ラスワガディ経由でネパール政府に供与する。(ちなみにネパールの石油類消費は1日1万トンだという。)ネパール側のタンクローリーがラスワガディ国境で中国側タンクローリーから石油類を受け取り,カトマンズまでピストン運送する予定。また,別のメディア報道によれば,この10月28日から,ネパール石油公社がタンクローリー25台以上で,毎日,ラスワガディからカトマンズまで石油類を運ぶことになったそうだ。これは,極めて具体的で,真否はすぐ判明する。

この北方代替輸入の件でも情報が錯綜しており,日程や数字など合わないところがあるかもしれないが,ただ,ネパールと中国が石油,ガス,医薬品などの生活必需品の中国からの,あるいは中国経由での大量輸入に基本合意し,近くそれが実行に移されることはほぼ間違いないであろう。

4.巨象の尾を踏む?
しかし,これは長年にわたってネパールへの物資供給をほぼ独占してきたインドにとっては,由々しき事態である。北方の本格的な代替交易路の開設により,インドのネパールに対する独占的・宗主国的地位が根底から崩れていく。そのインドの泣き所,インドという恐ろしい巨象の尾を,ついにいま,オリ政権は踏みつけてしまったのではないだろうか?

以上は,初めにお断りしたように,まだ現状からの単なる推論にすぎない。しかし,いまのネパール情勢は,そうとでも考えないと,あまりにも不可解であることもまた紛れもない事実である。

▼ネパールの民族分布
 151027■S.H. Shrestha, Nepal in Maps, 2005, p.99

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2015/10/27 at 11:19

憲法改正案に反対,マデシ闘争継続

コイララ内閣は10月7日,タライの反憲法闘争に対処するため,改憲案を議会に提出したが,「連邦社会主義者フォーラム(FSFN)」のウペンドラ・ヤダブ議長は,この改正案に猛反発,タライでの闘争継続を宣言した。

反対理由:
 (1)タライ諸党派と協議もせず,内閣が一方的に提出した。
 (2)マデシとの過去の諸協定(「8項目協定」「22項目協定」など)の取り決めに沿う内容ではない。

また,インド介入については,ヤダブ議長は,これを明確に否定。マデシはインドに支援されているなどというのは,何の根拠もない誹謗中傷であり,そのようなことを続けていると,印ネ友好関係が根底から破壊されてしまう,と警告した。

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[関連記事]
改憲案提出,20日頃成立見込み
対ネ非公式封鎖の公式解除,印政府
新憲法支持低迷,はや改憲か?
石もて追われるバブラム・バタライ
憲法修正要求,インド政府
2015年憲法制定へのインドの介入
新憲法成立,20日公布

[参照]
*1 “Amendment proposals unacceptable: Yadav,” REPUBLICA,Oct 8

Written by Tanigawa

2015/10/09 at 15:28

対ネ非公式封鎖の公式解除,印政府

インド政府が10月3日,対ネ物流の非公式封鎖(ブロック)を公式に解除した。新憲法の改正(修正)が要求通り実現される見通しとなったためらしい。

インドの対ネ物流封鎖は,9月20日の2015年憲法公布とほぼ同時に始まった。しかし,印政府は,関与を繰り返し否定してきた。
 ▼V.スワラップ外務省報道官:「われわれの側からのブロックはない」。ネパール・タライの混乱の結果だ。(*5)
 ▼印高官筋:「インド側の封鎖はない,と明言してきた。しかし,国境の向こうのネパール側のことは,どうすることもできない。それが原因でトラックの通行が妨げられているのだ。」(*6)

このように,対ネ封鎖への不関与を印政府は明言してきたにもかかわらず,その解除になると,国連総会から帰国したモディ首相と打ち合わせたうえで,外務省を通して公式に通知している。
 ▼印外務省:スワラジ外相,R.シン内相らがウパダヤ駐印ネパール大使,SB.タパ産業供給相と協議。その席で,印外務省は,関係諸機関に対し10月3日からの封鎖解除を指示し,その結果,4日から正常化に向かうとネパール側に説明。(*2,5)
 ▼ラエ駐ネ大使:3日,コイララ首相と会談し,3日からいくつかの,4日からはすべてのチェックポイントで正常化すると伝えた。(*3,4)

非公式封鎖の公式解除――これは興味深い。いかにもインドらしい。

が,これで,マデシやタルーの要求する憲法改正が実現され,タライ諸党復帰の立法議会で新首相選出となるかどうか。もし満足させうるだけの改正ができなければ,インドが封鎖解除しても,マデシ強硬派は闘争を継続することになりそうである。

 151004■Sushma Swaraj, External Affairs Minister

*1 Prashant Jha,”India to restore partial supplies, Nepal calls it ‘good move’,” Hindustan Times,Oct 04, 2015
*2 Devendra Bhattarai,”India decides to lift restrictions,” Kathmandu Post, 04-10-2015
*3 PUSHPA RAJ ACHARYA, “Border points to open in a day or two,” The Himalayan Times,October 04, 2015
*4 “INDIAN ENVOY RAE ASSURES EASING SUPPLY OF ESSENTIALS INCLUDING FUEL,” REPUBLICA,03 Oct 2015
*5 “Blockade lifted,” Nepali Times,October 3rd, 2015
*6 SUHASINI HAIDAR,”Blame game on between India and Nepal as trucks pile up,” The Hindu, September 27, 2015

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2015/10/04 at 21:49

カテゴリー: インド, 経済, 外交, 憲法, 民族

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新憲法支持低迷,はや改憲か?

リパブリカ世論調査(同紙10月1日付)によると,9月20日公布の新憲法については,反対が賛成をかなり上回った。調査はネット回答であり,詳細も不明だが,一つの目安とはなる。やはり,あまり支持は広がっていないようだ(*1)。

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  ・新憲法に賛成 37.73%
  ・新憲法に反対 54.14%
  ・新憲法に留保付き賛成 8.13%

最大の理由は,もちろんタライにおける激しい反憲法闘争。すでに50名以上の犠牲が出ており,また印ネ国境付近での道路封鎖によりネパール国内ではガソリン,灯油,航空燃料,医薬品,食料などの不足が深刻化してきた。

このタライの反憲法闘争にはインドの暗黙の支援があり,力で強引に押しつぶすことは困難だ。インドの後押しがある限り,中央政府ないし主要3党は,タライのマデシやタルーの憲法改正要求に相当思い切った譲歩をせざるをえないだろう。

すでに主要3党は,マデシやタルーの要求にこたえ,憲法改正の検討を始めた。州区画や選挙区の見直し,あるいは国家諸機関への比例参加の明確化など,新憲法の骨格にかかわる部分の改正(修正)だ。

このような改正は,タライの人々の民主的包摂を考えるなら,必要であり,また望ましくもあろう。が,他方で,制定直後の抜本改正,ましてやそれが隣国の圧力の下での改正であればなおのこと,「ネパール基本法としての憲法」(第1条)の権威を大きく損なう恐れがあることもまた否定できない。朝令暮改⇒⇒法=統治=国家そのものへの不信。

これは難しい。ネパールはこの難局をどう打開していったらよいのであろうか?

*1 “Republica Polls : Over 54 percent of voters diverge with Nepal Constitution,” Republica, 2015-10-01
*2 “Ready to readjust boundaries,” Nepali Times, 2015-10-01
*3 “Government initiates process to amend constitution,” Himalayan, 2015-10-02

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2015/10/03 at 22:31

カテゴリー: インド, 憲法, 民族

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石もて追われるバブラム・バタライ

タライ連帯のためUCPN-Mも制憲議会も潔く辞め,9月29日,颯爽とジャナクプルに乗り込んだバブラム・バタライ氏。大歓迎されると思いきや,マデシの人々の激しい抗議で迎えられ,早々に予定を切り上げ,石もて追われるようにジャナクプルを離れた。なぜか?

バタライ氏は,ジャナクプル訪問に当たって,マデシ戦線側と事前に打ち合わせ,いったんは新憲法焚書に合意していた。ところが,29日の訪問に先立ち,一転,この約束を反故にし,焚書を取りやめにしてしまったという。これがどこまで事実かは分からないが,少なくともメディアはそう報道し,マデシの人々もそう理解していたのだと思われる。

この「裏切り」にマデシは激怒した。バタライ氏がジャナクプル空港に着くと,警察の厳重警戒にもかかわらず,激しい抗議が起こり,車には石が投げつけられた。警察は催涙ガスまで使い,何とかバタライ氏をゴパル・ダルマシャラまで移動させた。

集会は,ゴパル・ダルマシャラ前で行われた。バタライ氏が演台に上りネパール語で話し始めると,激しいブーイングが始まったため,ただちにヒンディー語に切り替えたが,それでも抗議はやまず,演説は,結局,10分余りで打ち切りとなってしまった。

マデシ反政府派は,バタライ氏が演台を降りると,演台を破壊し,火を放った。そして,帰路についたバタライ氏を空港まで追いかけ,激しい抗議を続けた。バタライ氏のジャナクプル訪問は,惨めな失敗に終わったのである。

 151001a■演説するバタライ氏(同氏FB9月29日)

バタライ氏は,いったい何を見誤ったのだろうか? まず,はっきりしているのは,バタライ氏は制憲議会における憲法採択に署名しており,新憲法そのものの破棄は考えておらず,したがって新憲法焚書には与しえなかったこと。彼は,あくまでも成立した新憲法を前提として,それを改正することによってマデシの要求に応えるべきだと考えていたのである。

バタライ氏は,こう演説している。ーーNC,UML,UCPNの主要3党は,マデシの要求を聞くべきだという私の忠告に耳を貸さなかった。「いまやマデシがこの国を動かすときだ。それを支援するため,私はここに来た。」「無視されているマデシ,タルー,ジャナジャーティの諸権利を憲法に書き込むべきだというのが,私の考えである。」「マデシ諸党[と主要諸政党]とのこれまでの約束は,ある程度の時間はかかっても,実行されなければならない。」(下掲新聞記事参照)

つまり,バタライ氏は,カトマンズとタライの間,主要3党とマデシ諸党の間に立ち,両者を仲介すると訴えているのである。

いかにもインテリらしい,良識的な提案だ。インドの後押しも見え隠れする。が,怒り狂っているマデシに,そんなどっちつかずの中途半端な提案が,いま受け入れられるはずがない。味方でないものは,敵。政治が緊張すればするほど,友敵関係は二極化する。その政治のリアリティが,インテリのバタライ氏にはよく分かっていないらしい。

マオイスト最大のイデオローグでありながら,党内において最後まで政治家プラチャンダの後塵を拝さざるをえなかったのも,そのためであろう。

 151001b 151001c■ゴパル・ダルマシャラ(Google)

[参照]
*1 “I came to Janakpur in search of new political force: Bhattarai,” Kathmandu Post, Sep 29,2015
*2 “PROTESTERS TORCH STAGE AFTER BHATTARAI LEAVES VENUE,” Republica,29 Sep 2015
*3 “BHATTARAI ALLOWED VISITING JANAKPUR ON CONDITION OF BURNING STATUTE,” REPUBLICA,29 Sep 2015
*4 “Baburam Bhattarai’s stage set on fire, Ram Chandra Jha beaten up in Janakpur,” The Himalayan Times, September 29, 2015
*5 “Bhattarai’s departure from the party leaves many questions unanswered,” Kathamandu Post,Sep 28, 2015

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2015/10/01 at 21:03

憲法修正要求,インド政府

1.反憲法闘争激化
新しい「ネパール憲法(2015年憲法)」が9月20日公布されたが,内容的には「2007年暫定憲法」から大きく「後退」するものであり,被差別諸集団から厳しい批判を浴びている。特にタライのマデシやタルーは,民族の権利が認められていないとして,反政府・反憲法闘争を激化させている。

マデシ諸党派は,22-23日,サプタリのラジビラジで集会を開き,下記のように決議した。
 (1)憲法反対闘争の強化
 (2)東西道路の閉鎖
 (3)カトマンズ交通路の閉鎖
 (4)政府機関,銀行,通関,協同組合などの閉鎖
 (5)タルーやイスラム教徒とも共闘強化

これに呼応し,タルー諸党派も23日の集会で,東西道路の終日閉鎖,カトマンズ補給路の閉鎖を決めた。

もしマデシやタルーが,これらの決議を本当に実行に移せば,カトマンズはたちまち物資不足で干上がり,タライでは政府と反政府側との衝突がさらに激化し大混乱に陥ってしまうであろう。

 150925■ラジビラジ(Google)

2.インド政府の憲法修正要求
マデシやタルーは,なぜこれほど強硬なのだろうか? 新憲法制定により積年の差別や搾取が除去されると期待していたのに,それが裏切られたため,怒りが爆発したということに間違いはない。しかし,それだけではなく,いま彼らがこれほど強気を押し通せるのは,彼らの背後にインド政府の支援があるからではないかと思われる。

インド政府が,憲法案採決を延期し,タライの人々の要求を最大限取り入れ,コンセンサスを得た上で新憲法を制定するよう繰り返しネパール政府や主要3党に要請してきたことについては,すでに指摘した(参照:2015年憲法制定へのインドの介入)。

ところが,ネパール政府・主要3政党は,予定を数日遅らせただけで,マデシやタルーの要求にはほとんど応えないまま,新憲法を9月20日に公布してしまった。これに対し,マデシやタルーは激怒,タライは反政府闘争で大混乱に陥り,国境を接する隣国インドにとっても放置できない事態となった。そこでインドは,ネパールの憲法制定問題により強力,より直接的に介入することを決意したものと思われる。

インド介入に関し最も衝撃的であったのは,9月23日付インディアンタイムズ紙の「憲法を7カ所修正せよ,インドがネパールに要求」という記事。それによれば,インド政府は次の7修正要求をネパール政府に突きつけた(*1,2)。
 (1)第84条: 選挙区は人口比で区画せよ。暫定憲法の規定に戻せ。
 (2)第42条: 国家諸機関への諸集団の比例的参加を保障せよ。暫定憲法の規定に戻せ。
 (3)第289条: 国家要職(大統領,首相,国会議長,最高裁長官,州首相,州議会議長など)への就任資格を血統による市民権保有者にのみ限定することをやめよ。この制限は帰化市民が多いマデシ差別。
 (4)第86条: 上院は,各州8議員ではなく,人口比で州選出議員定数を決めよ。
 (5)ジャパ,モラン,スンサリ,カンチャンプル,カイラリは,郡ごと,あるいは郡の一部を,近くのマデシ州に入れよ。
 (6)第281条: 選挙区見直しは20年ごとではなく10年ごととせよ。暫定憲法の規定に戻せ。[注:第281条の規定はすでに10年ごととなっている。]
 (7)第11(6)条: 帰化市民権は申告により与えよ。法律による制限をやめよ。

身も蓋もないとはこのこと。他国の出来たばかりの憲法に,よくもまあ,こんな厚かましい要求が出せるものだ。まるで大人が子供を叱りつけ,誤りを直させようとしているかのようだ。

インディアンエキスプレスは,この記事の情報源については,「South Block sources(外務省筋)」とか,「政府筋」としか表示していない。また,インド外務省も,最大限のコンセンサスによる解決を要望しただけで,インディアンエキスプレスの記事は正確ではない,と釈明している(Kathmaqndu Post, 23 Sep)。あるいは,サドバーバナ党カルナ共同議長は,「7修正提案」は「統一民主マデシ戦線」が作成したものだといっているが,これについては他のマデシ政党は否定している(*3,4)。

いずれにせよ,インド側がモディ首相のコイララ首相への電話や駐ネ大使などを通して,事実上,マデシ側に立ち憲法修正要求をネパール政府に出してきたことは,明白な事実である。インド政府が記事記載のような生々しい具体的な7修正要求を出したことを公式に認めるはずはないが,そうした内容の情報が「South Block」付近から何らかの形で流れ出てきたことはまず間違いないであろう(*5,6,7)。
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  ■South Block(印外務省)/S.Jaishankar(外務事務次官)/Ranjit Rae(駐ネ大使)

3.印ネ国境封鎖の圧力
インドは,ネパールの生殺与奪権を握っている。タライの印ネ国境を封鎖すれば,カトマンズはたちまち干上がってしまう。その最強の交渉カードを,今回もインド政府はチラつかせ,ネパールを脅している。

たとえば,カトマンズポスト(9月25日)「貨物,4カ所で渋滞」によれば,インド政府は治安を名目に,ビルガンジでネパール向けトラックを止め,またバイラワ,ラクサウル,ビラトナガル,カカルビッタでもネパール向け物流を止め始めた。石油,ガス,食糧などが,国境のインド側で停滞している(*8,9)。

インド政府は,道路封鎖でカトマンズとインドを遮断しようとしているマデシやタルーの闘争を,建前はどうであれ,結果的には支援していることになる。

4.マデシ=印vs体制政党=中
このようにインドがマデシやタルーの側に傾いていくと,カトマンズ政府ないし体制側諸政党は中国に接近する。これは,ネパール政府がインド介入に抵抗するため以前から使ってきた常套手段だが,いま安易にそれに走ると,以前とは比較にならないほど危険なことになりかねない(*10,11)。

ネパールは,すでに民族州的要素の強い連邦制になったのであり,したがって,いまや州が民族的に近い隣国の支援を得て「民族自決権」を行使することへのハードルは大幅に低くなっているはずだからである。

[参照]
*1 Shubhajit Roy, “Make seven changes to your Constitution: India tells Nepal — These “amendments” have been conveyed to Nepal’s leadership by the Indian government through official channels Ranjit Rae, India’s ambassador to Nepal”, Indian Express, September 23, 2015
*2 “India wants seven amendments to Nepal’s constitution: Confidential document
Amendments list conveyed to Nepali leadership,” Kathmandu Post, Sep 23, 2015
*3 “7-point proposal put forth by Madhesi parties: Laxman Lal Karna,” Himalayan,September 24, 2015
*4 “New Delhi brushes off report on seeking changes to Nepal charter,” The Kathmandu Post, 24-09-2015
*5 “PM Koirala meets Indian Ambassador Rae,” Kathmandu Post, Sep 23, 2015
*6 “Envoy Upadhyay arriving in Kathmandu with ‘Delhi’s message’,” Kathmandu Post Sep 24,2015
*7 “NEPAL TO SEND PM’S SPECIAL ENVOY TO INDIA,” Republica,25 Sep 2015
*8 “Cargo held up at 4 points, Freight movement curtailed at Bhairahawa, Raxaul, Biratnagar and Kakarvitta borders,” Kathmandu Post,Sep 25,2015
*9 “India halting supply of goods to Nepal a rumour: leaders,” Kathmandu Post, Sep 22, 2015
*10 “China undercuts India in Nepal, plays an active role,” CNN-IBN, Sep 22, 2015
*11 “DELHI’S OPEN SUPPORT TO MADHES UNREST WILL AGGRAVATE NEPAL’S SITUATION: CHINESE EXPERT,” Republica, 24 Sep 2015

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2015/09/25 at 20:57

2015年憲法制定へのインドの介入

ネパール制憲議会は9月16日,新憲法案を圧倒的多数をもって可決し,これをヤダブ大統領が9月20日,「ネパール憲法2072年」(2015年憲法)として公布した。法的には,この憲法公布をもって,1990年憲法体制は正式に廃止され,2015年憲法体制に完全に移行した。

 ■1990年憲法: 立憲君主制,ヒンドゥー国家
 ⇒2007年暫定憲法: 暫定的な連邦共和制,世俗国家
 ⇒2015年憲法: 連邦共和制,世俗国家(*)
   (*注)この「世俗国家」規定は「ヒンドゥー教的世俗主義」などと批判されている。
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  ■2015年憲法/21日付リパブリカ/21日付ヒマラヤン

この2015年憲法には,包摂民主制,連邦制,世俗主義など,利害がなお対立し,反対運動が続いている規定も少なくないが,それらについては後日,検討することにする。ここでは,新憲法そのものではなく,憲法制定の最終段階におけるインドの露骨ともいえる介入について見ておきたい。

ネパールは,東南西をぐるりとインドに囲まれており(北はヒマラヤの壁),政治的・経済的・文化的に,圧倒的なインドの影響下にある。ネパールで何か大きな動きがあれば,それはインドの利害に直結し,必然的にインドがそこに介入してくることになる。今回は,憲法制定という国家主権にもろに関わる事柄であったが,インドの介入は,各新聞がかき立てているように,きわめて露骨であった。(西洋諸国も,憲法制定の初期・中期には幼児に言い聞かせるような態度で介入したが,最終段階においては,そうした直接的な介入は見られなかった。実に狡猾。)

ネパールでは,憲法起草委員会(シタウラ委員長)が憲法原案を作成し,8月21日これを制憲議会に提出すると,特に州区画をめぐり,インド国境沿いのタライ地方で,マデシ,タルー,ジャナジャーティの諸集団が激しい反対闘争を始めた。警察。武装警察,軍隊が派遣され鎮圧に当たったが,20日の新憲法公布までに40名余の犠牲者を出してしまった。

ネパール,特に国境沿いのタライ地方の混乱は,インドにとって大きな脅威となる。国境は開かれており,避難民が多数インド側に逃れてくるし,混乱をついてパキスタンやカシミールから危険な「テロリスト」も侵入してくるとインド政府は警戒している。そこで,インド政府は,ネパール政府に対し,タライの人々の要求に耳を傾け,憲法に取り入れ,タライの混乱を早く治めてほしいと強く要求することになったのである。

「次の3日間[17~19日]が決定的に重要だ。タライ抜きで憲法を通せば,新しい民族紛争の種をまくことになる。そして,結局は,ニューデリーが何らかの形でそこに引き込まれてしまう。インドには隣国の新たな分離運動に関わる余裕はない。そのような紛争は蕾のうちに摘み取るべきであり,それにはニューデリーはその影響力を行使し,憲法にタライの諸要求を新たに取り入れさせるべきだ。インド政府は,必要なら特使を送り,ネパール諸政党に分別を説き,もって彼らに政府声明を実行させるべきである。」(“India must persuade Nepali parties for constitutional compromise,” Hindustan Times, 16 Sep.2015)

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憲法原案の逐条採決が始まる直前の9月11日,ラエ駐ネ印大使がオリUML議長(次期首相と見られている)に会い,逐条採決の延期を求めた。その後,プラチャンダUCPN議長らにも同様の要請をしている。これに対し,主要3党は,11日午後から予定していた逐条採決を2日間延期し,13日からとした。そして,その一方,オリUML議長は,特使をインドに送り(9月15~18日),新憲法制定とその後の体制への理解と支援をインド側に要請した。

こうして逐条採決が9月13日から始まり,16日になってようやく憲法最終案が制憲議会で採決され,圧倒的多数をもって可決された。そして,公布は19日までにとされた。しかし,それでもタライの反対闘争は収まるどころか,むしろ激化する一方だった。そこでインド政府は9月17日,ラエ大使を急遽呼び戻しネパール情勢を聴取し,翌17日ジャイシャンカラ外務事務次官をモディ首相特使としてカトマンズに送った(9月18~19日)。ラエ大使も同行しカトマンズに帰任した。

ジャイシャンカラ特使は,カトマンズに着くと,真っ先にオリUML議長と会い,その後,コイララ首相らネパール側要人と会う一方,マデシなど反政府側諸党派の幹部とも会い,彼らの要求を聞き取った。

ジャイシャンカラ特使は,ネパール側,特にオリ議長に対し,タライの混乱への憂慮を伝え,最大限の合意を得て新憲法を公布するよう要請した。これに対し,オリ議長は,新憲法公布後でも反対派の要求は受け入れる用意があると答え,またプラチャンダ議長も新憲法の改正により反対派の要求に応えたい,と答えた。そして,新憲法公布前日の19日,コイララ首相(NC),オリUML議長,プラチャンダUCPN議長が共同声明を出し,「この憲法を改正により完全な効果的な憲法にしていく」と約束した。そこには反対派の最大の要求である州区画の変更さえ含まれている。驚くなかれ,公布前の改正約束である。

このように見てくると,新憲法制定にインド政府が直接的に深く介入していたことは明白である。諸集団包摂の連邦制や世俗国家(タライにはイスラム教徒が多い)は,インド政府の要求でもあったのである。

印外務省報道官声明(2015年9月20日)
Statement on the situation in Nepal

Throughout the process of Constitution making in Nepal India has supported a federal, democratic, republican and inclusive Constitution. We note the promulgation in Nepal today of a Constitution.

We are concerned that the situation in several parts of the country bordering India continues to be violent. Our Ambassador in Kathmandu has spoken to the Prime Minjster of Nepal in this regard. We urge that issues on which there are differences should be resolved through dialogue in an atmosphere free from violence and intimidation, and institutionalized in a manner that would enable broad-based ownership and acceptance. This would lay the foundation of harmony, progress and development in Nepal.

We extend our best wishes to the people of Nepal.

在ネ印大使館ツイッター(一部削除編集)
2015-9-19
We hope that Nepal’s political leaders will display the necessary flexibility and maturity at this crucial time to ensure a durable and resilient Constitution that has broad-based acceptance.- India’s Foreign Secretary

2015-9-22
We note the promulgation in Nepal today of a Constitution.

Throughout the process of Constitution making in Nepal, India has supported a federal, democratic, republican and inclusive Constitution.

We are concerned that the situation in several parts of the country bordering India continues to be violent.

Our Ambassador in Kathmandu has spoken to the Prime Minister of Nepal in this regard.

We are deeply concerned over the incidents of violence resulting in death and injury in regions of Nepal bordering India

Our freight companies and transporters have also voiced complaints about the difficulties they are facing in movement within Nepal

We had repeatedly cautioned the political leadership of Nepal to take urgent steps to defuse the tension in these regions.

[参照]
*1 Hannah E. Haegeland, “Why India Needs to Make Itself Heard in Nepal,” September 17, 2015(http://thediplomat.com/)
*2 “India must persuade Nepali parties for constitutional compromise,” Hindustan Times, Sep 16, 2015
*3 “MODI’S SPECIAL ENVOY URGES ADDRESSING MADHES DEMANDS,” REPUBLICA, 18 Sep 2015
*4 “Adopt maximum flexibility to promulgate sustainable constitution: S Jaishankar,” Kathmandu Post, Sep 19, 2015
*5 “Modi’s message,” Nepali Times, September 18th, 2015
*6 “Statute has to address concerns of all, Modi’s envoy tells Prez,” The Himalayan Times, September 18, 2015
*7 Prashant Jha,”Protests over new Nepal constitution vindicate India’s position,” Hindustan Times,Sep 20, 2015
*8 “India’s statement,” Nepali Times,20th,2015
*9 “As Nepal adopts constitution, India concerned over border unrest,” zeenews.india.com, September 20, 2015
*10 “Nepal adopts constitution born of bloodshed, compromise,” REUTERS, 20 September 2015
*11 “More than half a century in the making: Nepal enshrines new constitution,” CNN, September 21, 2015
*12 “Nepal Adopts New Constitution, Becomes a Secular State: 5 Facts,” Reuters, September 20, 2015
*13 “Kathmandu ignores Delhi’s concerns on Constitution,” The Hindu,September 20, 2015

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2015/09/21 at 20:48

カテゴリー: インド, 憲法

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衝突拡大

憲法案「強行」採決に対する反対運動がタライを中心に過激化している。

ビルガンジでは13日夜,ヒマラヤンタイムズ記者宅に火炎ビンが投入され炎上した。シラハでは13日,NC事務所近くに強力な圧力鍋爆弾が仕掛けられているのが発見され,軍が撤去した。外出禁止令下のサプタリでは13日,約500人の反政府デモ隊に対し治安部隊が警告射撃をし,催涙ガス弾を発射した。ラジビラジでは,NC事務所が打ち壊され放火された。警察隊は催涙ガス弾を発射,群衆を撃退した。

このように,タライを中心に,状況はかなり緊迫している。憲法案は第3条まで採決されたが,まだ300条ほど未採決。また,最後には憲法案全体についての採決も行われる。

[参照]
The Himalayan Times,September 13, 2015

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2015/09/14 at 09:45

カテゴリー: 憲法

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