ネパール評論 Nepal Review

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中国,TUに地理研究センター設立

中国科学院(CAS)が,トリブバン大学(TU)と協力し,TU内に「中国・ネパール地理共同研究センター」を設立した。ヒマラヤの南北地域の研究が目的。

ここで注目すべきは,研究センター設立に関する記事のニュアンスが,中国側とネパール側ではかなり異なること。ネパール側記事は中国側原記事の要約ということだろうが,その要約の仕方が微妙だ。下記CAS記事の赤字の部分のニュアンスが,おそらく意識的にカットされている。なかなか興味深い。

▼Chinese Academy of Sciences(2014/05/06)
It[Sino-Nepal Joint Research Center for Geography] aims to train more talents specializing in mountain geography, promote research ability of related fields in Nepal, and make contributions to promoting China’s scientific and technological influence power and science and technology exchange and cooperation between China and Nepal.

Dr. DENG Wei, director of IMHE[Institute of Mountain Hazards and Environment, CAS], felicitated the founding of the Geography Center, and considered it as an important platform for promoting the education quality of Nepal and talents cultivation.

▼Nepalnews.com(2014/05/14)
The center, jointly built by IMHE and TU, will carry out geographical research of mountain hazards, mountain ecology and environment monitoring of the southern and northern slopes of the Himalayas. The collaboration aims to promote science and technology exchange between China and Nepal.

Dr. Deng Wei, director of IMHE, hailed the founding of the geography center as an important platform for enhancing the quality of scientific education in Nepal.

140520

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2014/05/20 at 10:56

カテゴリー: 教育, 中国

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深夜100M移動、奇跡の家

昨日は、ホテルの主人に教えられ、奇跡の家を見学してきた。これは夢幻でも誤魔化しでもなく、たしかに現実に起こった現象である。旧約聖書の人々も、おそらくこの種の超常現象をみて、全能の神の奇跡を信じるようになったのであろう。

キルティプールの丘から南西に歩いて30分くらい、山麓の美しい村に、奇跡の家はある。その家は、丘の上にあったのだが、一家が寝ている間に、100メートルも移動してしまった。

時は2012年9月18日午前1時頃。一家が就寝中ちょっと揺れ地震かと思ったが、たいしたことはなかったので、そのまま寝てしまった。

ところが、朝目覚めると、窓の外の景色が一変、家は丸ごと丘の上から川の近くまで100メートルほども滑り落ちていたのだ。

この家は、おそらく地盤ごと、比較的ゆっくりと移動したのだろう。家本体は、少し傾いているが、基礎部分の柱が一本折れ曲がっているだけで、居住部分は全く壊れていない。だから、一家は流されていることに気づかず、朝まで寝ていたのだろう。奇跡的としかいいようがない。

地理学は全くの専門外だが、この付近の地盤は不安定で、脆そうである。岩盤や岩はどこにも見あたらない。雨期の長雨で土砂の地盤がゆるみ、この大規模な地滑りとなったのだろう。

驚きながら見ていると、環境保護の専門家がやってきて、近くの自宅に招かれ、当時の状況を詳しく説明してくれた。なかなか面白い人物で、チトワンで学部卒業、スウェーデンで修士をとり、以後、環境問題に関する調査研究をやっているとのこと。釧路や名古屋にも国際会議で行ったことがあるそうだ。

彼には、この奇跡の家は地滑りの事例として保存し、研究と教育に役立てるとよいのではないか、と提言した。もちろん素人の思いつきにすぎないが、ネパールでは雨期になると各地で地滑りが多発し、多くの犠牲者が出ている。この奇跡の家のあった丘の上でも、すでに地割れが広がり、近辺の家々が滑り落ちるのも時間の問題のように見えた。地滑り対策は、ネパールの人々にとっては身近な、切実な課題なのである。

そんなことを、お茶をいただきながら、2時間ほどおしゃべりし、彼の家をあとにした。その後、周辺を散策したが、これがまた非常に面白く、結局、夕方まで歩き回ることになった。

そして、夕方、キルティプールの丘に戻ると、大勢の村人が出て、祭り*が始まっていた。楽隊を仕立て、踊りながら、村中を巡る。これも興味深く、昨日は、結局、朝から晩まで、遊び回ることになってしまった。

[*注]これは新しい「バーグバイラブ」の寺院奉納。在住邦人の方に教えていただいた。多謝。

●地滑り現場


 ■遠景。丸印が家。手前はブランコ


 ■遠景。下の家は上の家の隣、同じ平面にあった。

 ■地滑り斜面。家裏より。

 ■家。左手より。

 ■家。右手より。

[追加]豆腐のような丘?(2012-11-11)
昨日からホテルの下、キルティプールの丘の立ち上がる際のところを、ブルトーザーで掘り始めた。校舎を新築するらしい。驚いたのは、いくら掘っても大きな岩や岩盤は全く出てこないこと。畑のような土ばかり。だから、何の苦もなく見る見るうちに丘の斜面は削り取られ平地ができた。キルティプールの丘は堅固な岩盤だとホテル主人は自慢しているが、本当だろうか? もう少し掘り進めば固い岩盤があるのかもしれないが、造成現場を見る限り土砂の堆積にすぎない。いわば豆腐の上に家を建てているようなもの。大丈夫かな?


 ■建設現場を見る関係者

 ■コマツ・ブルで斜面切除。上は昔からの小学校。

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2012/11/10 at 10:41

カテゴリー: 社会, 文化

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