ネパール評論 Nepal Review

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奄美の自然とその破壊(5)

4.マングローブ原生林と亜熱帯多雨林
(1)マングローブ原生林

(2)亜熱帯多雨林
南部内陸側はすぐ山地だ。湯湾岳(694m,奄美群島最高峰)をはじめ,標高からは想像できないほど本格的な山容の山々が連なり,いずれも鬱蒼とした多雨林に覆われている。素人目には自然林としか見えない。

住用マングローブ原生林から宇検村に入り,そこから湯湾岳登山道路を軽レンタカーで登った。細い曲がりくねった急峻な山道を登りきると,湯湾岳展望台への道との分岐点。今回は展望台は割愛し,そこから,さらに草木にトンネルのように覆われた山道を登ったり下ったりしなが北東へ向け進んだ。対向車はおろか,人気は全くない。

あわや遭難かと心細くなったが,周囲は自然の生気に満ち満ちている。九州以北では見たこともないような南国の草木が茂り,色鮮やかな蝶々が舞い,密林からは奇妙な大きな鳴き声(鳥?)が聞こえ,あげくはヘビ(ハブ?)さえ出てきた。神秘的な「マテリヤの滝(マテリア滝)」(奄美語で「日の射す美しい滝」)もある。

散々走り,ようやく展望の利く峠(赤土山展望台)に出ると,そこからは高い山々と深く切れ込んだ広大な多雨林が一望できる。ガイドなしでは探訪困難な「金作原原生林」(前掲写真参照)や,アマミノクロウサギをはじめ貴重な様々な動植物の見られる「特別保護地区」も,この雄大な多雨林の一部である。むろん,指定されているのは一部特定地域だけだが,線引きは人為的なもの,それら保護地区が周囲の未指定地域と有機的に結びつき,孤立しては存立しえないことはいうまでもない。

日本にも,しかもこんな小さな島に,これほど見事な大自然があるとは!

■山中の標識


■赤土山展望台より/同左


■山腹の植生/道路わきのシダ(?)
■マテリヤの滝


■自然保護指定地区(大和村HPより。一部修正・加筆)
=特別保護区 =第1種特別地域 緑線内=第2種特別地域

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2019/09/18 at 15:25

奄美の自然とその破壊(4)

4.マングローブ原生林と亜熱帯多雨林
2日目は丸1日あったので,島南部を海岸沿いにほぼ1周してきた。往きは太平洋側を住用町マングローブ原生林まで行き,そこから峠を越え宇検村へ,さらにそこから湯湾岳→フォレストポリス→マテリア滝をへて,東シナ海側の大棚に降りた。そして東シナ海側を北上し,名瀬を経て「ばしゃ山村」へ戻った。

島の北部と南部は,風景から受ける印象がかなり異なる。北部は山地は多いものの開けた感じだが,南部は鬱蒼と茂る亜熱帯多雨林に覆われた山々が連なる。また海岸は,太平洋側と東シナ海側では,全くと言ってよいほど風景が異なる。太平洋側は,荒々しく,隆起サンゴ礁に囲まれた,いかにも南国の島という印象だが,東シナ海側は大きな入江が多く,波静かな穏やかな海岸が多い。

(1)マングローブ原生林
最初に見学したマングローブ原生林は,太平洋側の住用川と役勝川が合流する河口に広がっている。広大なマングローブ原生林で,汽水域の干潟も広く,保護が万全であれば,さらに広がりそうに見えた。

このマングローブ原生林沿いには,大きな「道の駅・マングローブパーク」が開設されている。モダンな「マングローブ館」のほかに,広いグラウンドゴルフ場まで併設されている。

地域の「経済活性化」のためであろうが,どうみてもマングローブ原生林とは調和しない。自然保護と経済開発をどう両立させるか――難しい課題だ。

■マングローブ原生林
■原生林内カヌー・ツアー
■道の駅とゴルフ場(同左HPより

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2019/09/14 at 13:11

カテゴリー: 経済, 自然, 旅行

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