ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

Posts Tagged ‘大使

大使選任やり直し,最高裁是認

最高裁は9月4日,オリ前内閣による14名の新任大使推薦を取り消したプラチャンダ現内閣の8月5日の決定を,合法と認めた。これにより,近々,日本を含む十数か国の大使がプラチャンダ内閣により新たに推薦され,大統領により任命されることになるであろう。

[参照]
*1 “SC denies interim order over nixing of envoy recommendations,” Republica, September 5, 2016
*2 “SC vacates stay order, allows govt to recommend new envoys,” The Himalayan Times, September 04, 2016
*3 大使選任手続き,最高裁が停止命令 2016/08/24
*4 次期大使推薦予定,取り消し 2016/08/08

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2016/09/05 at 16:49

カテゴリー: 外交

Tagged with ,

大使選任手続き,最高裁が停止命令

プラチャンダ内閣が8月5日,すでにオリ内閣が4月19日候補者として閣議決定し,選任手続きを進めていた新任大使候補22名のうち,いわゆる「政治的」選考14候補の推薦を破棄した。これに対し,以下の4名が,プラチャンダ内閣の推薦破棄決定を不当とし,最高裁に破棄取り消しを求める訴えを出していた。
(原告)
 Yuvraj Karki == South Korea
 Shiv Maya Tumbahamphe == Israel
 Khadga Bahadur KC == Japan
 Narad Bhardwaj ==Sri Lanka
(理由)
 新任大使選任手続きは最終段階に入っており,外務省推薦7候補についてはすでに議会聴聞(ヒアリング)を完了している。ところが,他の候補については,直前になって議会聴聞が取り消された。これは公平の大原則に反する。

最高裁(スシラ・カルキ裁判長)は8月17日,この訴えにつき,プラチャンダ内閣に対し新たな選任手続きの停止命令と破棄理由提示命令(期限2週間以内)を言い渡した。最高裁は今日(8月24日),原告・被告双方の訴えを聞くことになっており,早ければそこで何らかの判断が示されることになるかもしれない。

また,これとは別に,他の3人の大使元候補も同趣旨の訴えを8月21日,最高裁に提出した。
 Niranjan Kumar Thapa == Myanmar(注:4月報道ではロシア)
 Khagendra Basnyat == Bangladesh
 Bharat Bahadur Rayamajhi == UAE
これら3人の訴えがどう扱われるかはまだ分からないが,いずれにせよ,日本を含む22か国において,新任ネパール大使の着任がかなり遅れることになるのは避けられそうにない状況である。

  160824■最高裁

【参照】
(1)新任大使アグレマン取得停止要請
(2)次期大使推薦予定,取り消し
(3)オリ内閣次期大使推薦閣議決定(Republica, 19 Apr)
Dubasu Chhetri(Britain), Khadga KC(Japan), Khagendra Basnet(Bangladesh), (Narad Bharadwaj(Sri Lanka), Tara Prasad Pokharel(Brazil), Ramesh Khanal(Germany), Jhabindra Aryal(Egypt), Padam Sundas(Bahrain), Ali Akhtar Mikrani( Saudi Arabia), Mahendra Singh(Qatar), Bharat Bahadur Rayamajhi(UAE), Lucky Sherpa(Australia), Sewa Adhikari(Pakistan), Yubraj Karki(South Korea), Niranjan Thapa(Russia), Yubanath Lamshal(Denmark), Prakash Subedi(Austria), Lok Bahadur Thapa( Belgium), Rishi Adhikari(Myanmar), Dr Mahendra Pandey(China), Shiva Maya Thumbahamphe(Israel)
(4) Ambassador nominees: Apex court’s show cause to govt, Kathmandu Post, Aug 18, 2016
(5) Decision to withdraw names of ambassadorial nominees stayed, The Himalayan Times, August 18, 2016
(6) Three ambassador nominees file writ at SC, Rato Pati, Aug 22, 2016

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2016/08/24 at 12:23

カテゴリー: 外交, 政治

Tagged with , ,

次期大使推薦予定,取り消し

プラチャンダ内閣は8月5日,オリ前内閣が発表していた次期大使候補22名のうち,「政治的」選考の14名の推薦を,議会ヒアリングの開始直前に取り消した(sojo.com, 5 Aug)。

外務省関係の8候補は,前日の4日に議会ヒヤリング終了,そのまま次期大使に任命される予定。電光石火,さすが,「プラチャンダ」だ。

推薦取り消し
Mahendra Bahadur Pandey, Dr Khadga Bahadur KC, Ali Akhatar Mikrani, Yubraj Karki, Yubnath Lamsal, Prof Dr Mahendra Prasad Singh Rajpoot, Padam Sundas, Dr Naradnath Bhardhwaj Wagle, Dr Shivamaya Tumbahamphe, Lucky Sherpa, Khagendra Basnyat, Barat Bahadur Rayamajhi, Niranjan Kumar Thapa and Sharmila Parajuli Dhakal
推薦予定
Prakash Subedi, Rishiram Ghimire, Ramesh Khanal, Jhabindra Prasad Aryal, Dr Durga Bahadur Subedi, Sewa Lamsal Adhikari, Tara Prasad Pokhrel and Lok Bahadur Thapa

オリ前首相は,プラチャンダ新内閣のこの決定について,議会ヒアリング直前の段階での次期大使推薦予定取り消しは党派対立を煽るものだ,と批判した(Republica, 5 Aug)。

大使選任は,どの国でもそうだが,特にネパールでは重大な政治マターだ。今回は,次期大使選任中の政権交代のため,「よもや」と思いつつも,やはりそうか,と妙な納得もした。やはり,ネパール政治は難しい。

【参照】新任大使アグレマン取得停止要請

160808

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2016/08/08 at 14:26

新任大使アグレマン取得停止要請

「カトマンズポスト」や「ヒマラヤンタイムズ」(8月2日)によれば,議会聴聞特別委員会(PHSC)が首相府や外務省に対し新任予定大使のアグレマン(派遣先国同意)取得を進めないよう,要請した。議会での聴聞がまだ完了していないというのが,その理由。

PHSCによれば,議会聴聞が完了していないのに政府が現任大使召還やアグレマン取得を先行させるのは,議会無視であり,憲法違反である。
 憲法282条(1)大統領は,包摂原理に基づき,ネパール大使および他の特使を任命する。
 憲法292条(1)憲法会議の推薦に基づき任命される最高裁長官,・・・・および大使は,任命の前に,議会の聴聞を受けるものとする。

PHSCは,憲法規定に依拠し,このようにオリ内閣を批判しているものの,新任大使任命手続きはすでに進められており,議会聴聞も今日(8月2日)から始める予定だ。よもや,発表済みの新任予定大使のうちの誰かが,明日選出予定のプラチャンダ新首相(NC=MC連立)により拒否される,といったことはあるまい。

160802b 160802a 160802

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2016/08/02 at 12:02

カテゴリー: ネパール, 外交

Tagged with ,

駐日大使にマダンクマール・バタライ氏,閣議決定

ネパール政府は7月27日,Madan Kumar Bhattarai氏を次期駐日大使とすることを閣議決定した。バタライ氏は,外務次官。現駐日大使のGanesh Yonjan氏の任期は,11月12日まで。

しかし,議会は,「審理手続き規則2065」の改正手続き中を理由に,この大使人事の承認を留保している。

ヨンジャン大使の任期はまだあるのに,早々と次期駐日大使を閣議決定したのは,議会任期切れに伴う混乱の前に,現有権限を行使してしまいたいといった思惑が働いたからではないだろうか。

国家でもどこでも,人事こそが最大の権力行使である。

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2011/08/04 at 09:14

カテゴリー: 外交

Tagged with