ネパール評論 Nepal Review

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イタリアの旅(5):神をもカメラ監視

イタリア北部は比較的治安が良いとされ,事実,ミラノで多少用心したものの,トリノではほとんど不安を感じなかったし,ましてやアルプス山麓のアオスタ谷ともなると平和そのものだった。

しかしこれは,顕在的警備の成果かもしれない。都市では,軍隊や警察が,要所要所で,その存在を顕示する形で警備していたし,地方の町や村でも警官の姿をよく見かけた。

こうした顕在的警備の典型が,監視カメラ。空港,駅,道路,広場などはむろんのこと,地下鉄車内や田舎の農作業小屋前などにも設置されている。

いや,それどころか,教会にすら監視カメラがあった。いまや全知全能のはずの神をもカメラで監視せざるをえない時代となったのだ。いやはや何ともバチ当りな,恐れ多いことではないか!


 ▼ミラノ中央駅前:銃を構え24時間警備

▼ミラノ大聖堂(ドゥオーモ)


 ▼クールマイユール:後方はモンテビアンコ(モンブラン)(監視カメラ)


 ▼クールマイユール古道/Saxe村はずれ(監視カメラ)


 ▼トリノ: 教会入口扉の掲示「ビデオカメラ監視区域」


 ▼トリノの街角

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2017/07/22 at 17:44

カテゴリー: 社会, 情報 IT, 旅行

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京都の米軍基地(48):低調な市議会審議と「安心安全」の陥穽

関西初の米軍基地の建設が始まった。歴史的大事件なのに,地元京丹後市の議会審議は,いたって低調。しかも,反対派も含め,議会全体が「安心安全」に取り込まれ,足をすくわれつつある。

「安心安全」は,例外状況の「危機」を中心に据える議論であり,安易に「安心安全」を要求すればするほど,権力の思うつぼ,監視・管理は強化され,「1984年の丹後」が現実のものとなる。増派警官は誰を監視するのか?(下記京都新聞記事参照)

そもそも,経ヶ岬米軍基地にやってくるのは,米日インテリジェンス(情報,諜報)のプロ。そんなものを相手に,善意丸出しで無警戒に「安心安全」を要求すれば,米軍人・軍属ではなく住民自身が,日常生活ばかりか,頭の中まで丸裸にされ,四六時中監視されるのが落ちだ。

相手は,非日常=危機のプロ。日常生活の常識が通用するはずがない。この点については,後日,改めて考えてみたい。

平成26年定例会(6月12日)【47分:クリック再生】
 田中邦生議員(日本共産党)
  米軍レーダー基地配備計画は撤廃せよ
  (1)住民説明会で「安心安全」の確保ができたとは言えない
  (2)米国防省の予算書にある環境影響評価について
  (3)工事計画の詳細を明らかにすべき
  (4)京都府の申し入れ(5/20)について

議員全員協議会(6月16日)【60分:クリック再生】
 3 協議事項
 (1)米軍基地(経ヶ岬通信所)設置に伴う再編交付金の考え方等について

平成26年6月定例会(6月13日)【6分:クリック再生】
 金田琮仁議員(清風クラブ)
  3 市民生活を活かす、環境の整備について
 (1)重大な犯罪が地方でも発生している。峰山駅周辺では、夜間は特に物騒だ。防犯、治安対策として、防犯カメラを設置しては

[補足」議会での 防犯カメラ設置要請は,米軍基地問題とは直接関係はない。しかし,基地設置に伴う「安心安全」強化大合唱の中での防犯カメラ(監視カメラ)設置要請は,治安・公安の観点からは,当然別の意味をも持ちうる,と考えるべきであろう。

【参照】「潮風が香る。山手の棚田が美しい。京丹後市の袖志地区。丹後三文殊の一つ、九品寺を参拝していると、ほどなく警察車両が近づいてきた。「観光ですか」と問われる。九品寺の隣は、米軍基地の建設予定地。5月下旬から工事が始まり、府警が警護を強化しているという。のどかな初夏の集落が揺れる。・・・・」(京都新聞2014年6月25日

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2014/06/28 at 15:31

京都の米軍基地(36):軍民混在の恐怖

防衛省は4月13日,袖志での説明会において,米軍基地の5月着工,Xバンドレーダーの12月末運用開始の予定を一方的に言い渡した(京都新聞4月14日)。

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 ■第1期工事完成後/第2期工事完成後

地元住民にとって,最大の脅威は,北朝鮮でも中国でもなく,米国軍人・軍属だ。むろん,軍人や軍属個々人が悪いのではない。彼らも,地元住民と同様,本来,よき息子であり,よき父や夫であり,そしてよき市民だ。しかしながら,彼らは米国益のため極東の島国の,英語のまったく通じない辺境地に派兵され,連日,最前線の緊張の中に置かれる。個人として善良で優しい人であればあるほど,この緊張に耐えられず,逸脱行動に追いやられやすい。彼らも同情すべき犠牲者なのだ。

米国の下請け,日本国防衛省の説明によれば,5月から米軍人・軍属が京丹後に派兵され,峰山町内のホテルに駐留する。たぶん,あのホテルであろう。そうなれば,そのホテル周辺はむろんのこと,市内――といっても田舎の小さな町にすぎないが――の商店や飲食店や遊技場でも,丹後の人々は前線派兵の米軍人・軍属と日常的に接触することになる。

繰り返すが,米軍人・軍属は,地元の人々と同様,本来は正直で善良な人々だ。しかし,かつて戦争が米国人を「鬼畜」(大日本帝国プロパガンダ)としたように,僻地前線派兵の緊張が,彼らに異常なストレスを与え,彼らに異常行動をとらせる恐れは多分にある。前線派兵の軍とは,そうしたものだ。

それなのに,京丹後市議会は,あまりに脳天気。補助事業の皮算用で色めき立っている。

大村副市長:「地域振興で再編か、民生かということですが、御存じのように[基地]再編交付金は100%、民生安定事業は5割、平均5割ということですので、丹後町ですから、5割の補助金の裏には過疎債が使えるということですので、非常に有利な財源にはなると思います。ですから、地域として考えるならば、宇川地域、網野町地域に広げるかどうか、よくわかりませんが、民生安定の事業を中心に使われていくほうがいいのかなと。それから、民生安定にいく、なじまないような部分については再編交付金を使っていくと。再編交付金はやはり市全体での利用と言いますか、使用も考えるべきだというふうに思っています。」(基地対策調査特別委員会,2014年2月5日)

丹後市議会は,こんな目先の小利分捕り合戦をしていてよいのか? 地域が米軍最前線基地にされ,最新鋭レーダーを持ち込まれれば,当然,それを守るためのハードとソフトが必要になる。レーダー基地防衛のためのミサイル等の持込,工作船や破壊工作に備えた防衛部隊の強化,そして地域の防諜・治安強化など。

市議会が国家下請け機関なら,それも致し方ない。が,もしそうでないなら,いますべきは地域住民の平和と安全のため,Xバンドレーダー基地受入を根本から再検討し,その撤回を申し入れることではないのか。

[参照]
京丹後市エックスバンドレーダー配備に関する説明会―市長挨拶2013-08-07
京丹後市エックスバンドレーダー配備に関する説明会―経緯2013-08-07
京丹後市エックスバンドレーダー配備に関する説明会-質疑2013-08-07
京丹後米軍基地地元説明会(宇川)防衛省(桝賀氏)2014.04.16
京丹後米軍基地地元説明会(宇川)質問&意見2014.04.16 

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2014/04/15 at 14:30

制憲議会選挙2013(11):治安警戒,一段と強化

投票日(19日)が近づくにつれ,治安警戒が一段と強化された。カトマンズ市内では,いたるところに警官が配備され,治安部隊が十数名の隊列を組み,小銃を構え,街をパトロールしている。

それでも各地で攻撃や衝突が発生している。プラチャンダ議長のカンチャンプル演説予定地にも爆発物が仕掛けられていたが,これは事前に発見され,撤去された。

カトマンズ盆地でも,タクシーやミニバスに火炎ビン(ガソリン入ペットボトル)が投げ入れられ,乗客・乗員が火傷した。犯人は捕まっていない。

その現場の一つ付近に,昨日,行ってきた。バスの運行は少なく,特に郊外に向かうものは全面運休が多かったが,タクシー,バイク,トラックなどは通常よりやや少ない程度であった。

目についたのは,警戒の厳重さ。治安部隊の配備に加え,武装警察の大型警備車(中国援助?)や警察の警備車などが頻繁に行き交っていた。

11日のバンダ(ゼネスト)も,12日以降の交通ストも,部分的実施にとどまっているとはいえ,いつ何が起こるか分からない危険な状況であることに変わりはない。爆発物を仕掛けられたり,火炎ビンを投げ込まれるおそれは,つねにある。外人特権は通用しない。

▼カトマンズ市内の警備
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谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2013/11/15 at 23:49

カテゴリー: 選挙, 軍事

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