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血液型政治家判断、朝日の本性

朝日新聞は、先の「ハシシタ 奴の本性」事件で深く反省したと思っていたが、どっこい、朝日の「本性」はそんな柔なものではなかった。優生思想は朝日のDNAであり、「ハシシタ事件」くらいでは、びくともしない。

今日(12月6日)の朝刊2面の「ニュースがわからん!」は、韓国大統領選の解説。記事は、カラー囲みに「朴氏、文氏、どんな人?」の小見出しをつけ、両氏の出身地、学歴、 血液型、身長、尊敬する人、座右の銘、好きな食べ物を記載している。

まったくもって懲りない朝日! 韓国ごときの政治だから、鬱憤晴らしに、面白おかしく血液型政治家判断をやってやれ、多少は売り上げも伸びるだろう、とそんな魂胆が見え見えだ。

繰り返し批判してきたように、優生思想は朝日新聞の本性でありDNAである。今回は、たまたま両候補ともB型だから差は出ないが、もし別の血液型だったら、朝日新聞はどう申し開きをするのか?

B型候補が勝利してよかった、もしA型候補が勝っていたら、日韓関係はさらに悪化したに違いない――と、社説でそんな解説をするつもりなのか?

フクロウは叡智の象徴。ぜひ、「コブク郎」氏に、韓国大統領選と血液型との関係について、わかりやすく解説していただきたい。

121206
 ■韓国大統領候補の「本性」(朝日2012-12-6)

【参照】
▼肉体文学としての「ハシシタ 奴の本性」 2012/11/13
▼ゴシップで売る朝日と佐野眞一氏の名前 2012/10/23 
▼佐野氏の執筆責任放棄と朝日の表紙かくし 2012/10/22 
▼朝日と佐野氏の優生思想:「ハシシタ 奴の本性」の危険性 2012/10/21
▼血液型性格判断,朝日はB型 2011/08/14
▼天声人語の血液型性格論 2008/12/18
▼血液型優生学を粉砕せよ 2008/10/16
▼朝日の血液型優生学 2008/06/29
▼カースト差別より危険な血液型差別 2006/10/08
▼「血液型の記載,記事には不要」朝日新聞西部本社版 2006.10.8

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2012/12/06 at 13:11

カテゴリー: 政治, 人権

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血液型性格判断,朝日はB型

朝日新聞「血液型と性格は関係があるのかな?」(8月14日第2面)は傑作だ。この記事を見ると,朝日の血液型が「B型=自己中心的」であることは明白。

すでに幾度か批判したように,血液型性格判断をまじめに推進しようとしたのが,他ならぬ朝日。次の記事をご覧いただきたい。
 2008/12/18 天声人語の血液型性格論
 2008/10/16 血液型優生学を粉砕せよ
 2008/06/29 朝日の血液型優生学
 2006/10/08 カースト差別より危険な血液型差別

朝日は,娯楽記事ではなく,まじめな政治記事や看板コラム「天声人語」の中で,堂々と血液型性格判断を使ってきた。そして,それを知りながら,そしらぬ顔で血液型性格判断を非難する――
 「科学的証明はない」
 「とんでもないね」
 「差別と言われても仕方ないね」

自分で火をつけ,消しにかかる。マッチポンプの見本だ。世論追従,売れさえすればよい。これだから大新聞は信用ならない。ネットの方がまし。ちょっと写りは悪いが,以下が朝日マッチポンプ・イラスト――

岡田O型,前原A型,野田B型,枝野B型,仙谷A型
(朝日2008.6.7)

(朝日2011.8.14)

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2011/08/14 at 10:46

カテゴリー: 情報 IT, 政党, 人権

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天声人語の血液型性格論

谷川昌幸(C)

朝日新聞(12/17)の「天声人語」が,摩訶不思議な血液型性格論を展開している。正体見たり,だ。

議論は,造血幹細胞移植でA型からO型に替わった市川団十郎氏をダシにして,警戒するふりをしつつ,結局は血液型性格論を肯定している。

「定め(血液型)に身を任すのは,最後の最後でいい。」

血液型性格論や血液型優生学は,血液型がストレートに性格や行動に反映するなどといった馬鹿げたことを主張しているのではない。そんな単純な議論なら,誰も引っかからない。(血液型人事をやっている馬鹿な企業があることはあるが。)

血液型性格論や血液型優生学が恐ろしいのは,人々の性格や行動の基底が結局は血液型にあると主張し,科学的反証を難しくしている点にある。性格や行動の決定要因は無数にあり複雑に関係しているはずなのに,血液型性格論や血液型優生学はそれらをうやむやにし,科学手品的手法でもっともらしく血液型に還元し,説明しようとする。エセ科学の,危険きわまりない血液型基底還元論である。

朝日は,社をあげて,血液型優生学を支持している。いや,それはいいすぎだというのであれば,少なくとも,血液型優生学を応援してきた過去の過ちを訂正しようとはしていない。

市川団十郎氏の会見は見ていないが,天声人語氏の引用で見る限り,団十郎氏は血液型優生学を原理的に否定する趣旨で発言されている。団十郎氏は,A型だろうがO型だろうが芸は変わるものではない,芸は血液型などといった自然必然によるものではなく氏自身の努力による「芸=art」にほかならない,という確固たる自信に基づき発言されているようだ。

それなのに天声人語氏は,団十郎氏の病気をダシに血液型性格論を紹介し,結局はそれの宣伝に手を貸しているのだ。

たとえ一億人の「人声」が血液型優生学に与したとしても,それは決して「天声」ではない。かつてある首相が喝破したように,「民の声にも変な声がある」。朝日は,騒々しい巷の「変な人声」ではなく,本物の「天声」にこそじっと耳を傾けるべきではないだろうか?

【参考】
2008/10/16  血液型優生学を粉砕せよ
2008/06/29 朝日の血液型優生学
2006/10/08  カースト差別より危険な血液型差別  (「血液型の記載,記事には不要」朝日新聞西部本社版)。

Written by Tanigawa

2008/12/18 at 11:13

カテゴリー: 文化

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カースト差別より危険な血液型差別

谷川昌幸(C)

人間は平等よりも差別を好むらしく,日本では血液型性格判断が若者を中心にはやり,とうとう朝日新聞までがそれに加担し始めた。

血液型差別は100%生まれによる差別であり,カースト制よりもむしろ危険である。ネパールには,こんな似非科学,ナチス的優生学的人間差別はあるまい。

朝日新聞までが,こんな「科学的」人間差別に加担し始めたのを座視し得ず,抗議の投稿をした。下記が10月7日付紙面(西部本社)に掲載された投稿の原文(紙面では一部変更・省略)。
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血液型の記載 記事には不要

大学教員 谷川昌幸

今回の自民党総裁選記事に,朝日新聞は候補者の血液型を掲載した。全く不適切であり,謝罪し取り消すべきだ。

9月9日付記事では安倍,谷垣,麻生各氏,22日付では安倍氏の血液型が,身長,体重とともに記載されている。自民党総裁選は,実質的には次期首相を決めるものであり,国民の関心も高かった。朝日新聞が総裁候補に関する情報を詳細に報道するのは当然だ。しかし,身長や体重,ましてや血液型と政治的能力とはどのような関係にあるのか。政治家には,たとえばB型が最適,O型はやや難があり,A型は不適格ということか。

血液型性格分類の根拠は科学的には立証されていない。ところが,若者を中心に血液型性格判断は広く支持されており,大学ですら「彼はB型だから・・・・」といった会話が日常的に交わされている。遊び半分といって済まされない状況だ。

ここでもし朝日記事が先例となり政治家紹介に血液型を書くことが一般化したらどうなるか。血液型で政治家適性が判断されたり,保守はA型,革新はB型,中道はO型といった血液型政治論が現れ,「私はA型だから,A政党に投票する」といったことになりかねない。

朝日新聞は,おそらく若者の間の血液型性格判断人気を念頭に,硬くなりがちな政治記事を親しみやすくするつもりで総裁候補の血液型を掲載したのだろう。しかし,血液型と政治家の資質の間には何の関係もない。両者の関係づけはきわめて危険であり,倫理的にも政治的にも絶対にやってはならないことだ。

(朝日新聞,10月7日付投稿記事原文)

Written by Tanigawa

2006/10/08 at 09:41

カテゴリー: 人権

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