ネパール評論 Nepal Review

ネパール研究会

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ネパール不動産バブル,日本人もビックリ!(2)

2.給与・金利と不動産価格
ネパリタイムズ記事は,市街地や近郊の不動産価格の高騰を警告しているが,そこで暮らす住民にとって,それはどの程度のものなのか? 比較のため,現在の所得水準と銀行金利を見ておこう。

(1)平均給与
ネパールの実勢給与については,インターネットの職業紹介サイトが概観には便利だ。サイトごとにかなり大きな差があるが,以下,おおよその参考までに。

SALARY IN NEPAL(2022)[ルピー/月,$1=Rs120]
平均月収:大企業[57,456] 中企業[48,600] 小企業[29,160] 零細企業[16,200]

Salalies on position in Nepal(2022/02/22)[ルピー/月]
平均的給与(賞与込)[15,053~55,556]
職種別:行政[30,256] 教育[26,282] 農業[22,470] 商業[28,561] 旅行・ホテル[22,006] 自動車関係[28,380] 銀行[37,372]

Average Salary in Nepal 2022[ルピー/月]
全国平均的給与(手当込)[20,400~360,000](全体の25%が47,000以下,75%が84,000以下)
都市別平均的給与: カトマンズ[86,900],ポカラ[80,700]
職種別:小学校教員[52,900] 中学校教員[67,800] 警官[45,800] 看護師[60,200] 歯科医[151,000] 土木技師[73,600] プログラマー[76,700] パイロット[142,000] フライト・アテンダント[53,800] ホテル・マネージャー[145,000] 弁護士[158,000]

(2)銀行金利
Nabil Bank(2022/02/13)
住宅ローン 12.00% / 普通預金 6.03%  定期預金(3か月以上)11.03%

他の銀行については,以下参照。Nepal Bank Ltd Everest Bank Limited

(3)不動産価格
ネパリタイムズ記事では,不動産価格の実例が,いくつか紹介されている。
・パタンのアパート(ベッドルーム2)=850万ルピー
・パタンの小住宅用地=1600万ルピー
・バクタプルの道路沿いの土地=20年前の70倍の価格
・カトマンズ・ダルバルマルグの不動産(土地?)=9千万ルピー/33㎡
・カトマンズ・ティンクネの土地付き住宅=8千万ルピー(6年前の4倍)
・カトマンズ・リングロードから4㎞の土地=5年前の5倍の価格

不動産価格について,より “real” なのは,ネット広告。無数にある。たとえば,以下参照。Hamro Bazaar Nepal Homes Real Estate Nepal Basobaas Nepal 99aana

▼不動産の販売価格例Hamro Bazaar 2022/02/24)

◆住宅(土地付き)

  • ラジンパト: 3階建 土地89.0㎡ 1700万ルピー
  • ラジンパト: 平屋 土地286.2㎡ 4000万ルピー
  • ブダニルカンタ: 3階建 土地116.4㎡ 2800万ルピー
  • マハラジガンジ: 2階建 土地79.5㎡ 1300万ルピー
  • テク: 3.5階建 79.5㎡ 1750万ルピー
  • チェットラパティ: 3.5階建 土地79.5㎡ 2250万ルピー
  • マイティデビ: 3階建 土地47.7㎡ 1300万ルピー
  • カランキ: 2階建 土地111.3㎡ 1150万ルピー
  • ニューバネスワル: 3階建 土地31.8㎡ 400万ルピー
  • バクタプル: 2.5階建 土地79.5㎡ 860万ルピー

◆アパート(マンション)

  • ラリトプル: 107.5㎡ 1720万ルピー
  • ラリトプル: 63.2㎡ 1250万ルピー
  • ラリトプル: 47.4㎡ 890万ルピー
  • タパガウン: 158.1㎡ 3150万ルピー
  • カリマティ: 35.3㎡ 627万ルピー
  • ドゥンバラヒ: 93.0㎡ 1650万ルピー

◆土地

  • カランキ: 95.4㎡  230万ルピー
  • カリマティ: 101.8㎡ 300万ルピー
  • カリマティ: 435.7㎡ 580万ルピー
  • スワヤンブー: 127.2㎡ 240万ルピー
  • ゴカルナ: 349.8㎡ 120万ルピー
  • ラリトプル: 190.8㎡ 129万ルピー
  • バクタプル: 149.5㎡ 120万ルピー
  • ブダニルカンタ: 127.2㎡ 250万ルピー

220222a ■不動産広告 Real Estate in Nepal

谷川昌幸(c)

Written by Tanigawa

2022/02/25 at 11:15

ネパールの職種別給与と経済成長率・インフレ率・預金金利

1.経済成長率とインフレ率
アジア開発銀行によれば,今年のネパールの経済成長は4.5%,インフレは10%になるという(Republica, 7 Mar)。インフレの主要因は食糧。

2.預金金利
一方,銀行の預金金利は以下の通り(定期,3月9日現在)
 Nepal Bank
 3か月=3.50%,6か月=4.00%,1年=5.00%,1-5年=5.50%
 Nepal SBI Bank
 1-3か月=3.50%,3-6か月=4.50%,6か月-1年=5.50%,1-2年=6.00%,2-3年=6.25%,3-10年=6.25%
 Himalayan Bank
 3か月=3.00%,6か月=3.75%,1年=4.50%,2年以上=5.50%

3.職種別給与(1ルピー=1.06円/3月9日)
▼公務員以外の職種=給与(ルピー/月,2014年3月9日現在)
 Food /Hospitality / Tourism / Catering=8,000
 Construction / Building / Installation=12,000
 Banking=18,333
 Legal=19,424
 Human Resources=20,000
 Administration / Reception / Secretarial=21,583
 Customer Service and Call Center=25,000
 Marketing=30,000
 Engineering=33,333
 Electrical and Electronics Trades=34,800R
 Information Technology=35,933
 Sales Retail and Wholesale=37,833
 Accounting and Finance=39,688
 Executive and Management=44,050
 Architecture=50,000
 Health and Medical=50,000
 (http://www.salaryexplorer.com/salary-survey.php?&loctype=1&loc=151)

▼公務員職種=給与(ルピー/月,2013/14年度)
 President= 109,410
 Vice President=78,560
 Prime Minister=56,200
 Chief Justice=53,580
 Speaker of the House=48,950
 Deputy prime minister=47,410
 Supreme Court justice=44,330
 Minister=44,330
 Deputy Speaker=44,330
 Chief of opposition=44,330
 Chief Whips=44,330
 State Minister=42,010
 Head of Constitutional body=42,010
 NPC Vice-chairman=42,010
 Assistant Minister=41,080
 Parliamentarian=40,160
 Chief Secretary=39,700
 Secretary=37,390
 Joint Secretary=31,730
 Under Secretary=27,610
 Section Officer=24,900
 Peon (first)=12,120
 Chief of Army Staff=39,700
 Lieutenant General=38,540
 Major General=37,390
 Brigadier General=33,259
 Colonel=31,040
 Lieutenant Colonel=28,535
 Boys=8,370
 IGP(Nepal Police)=37,390
 AIG=37,390
 DIG=32,340
 SSP=30,580
 SP=28,535
 Recruit=11,800
 IGP(APF)=37,390
 AIG=37,390
 DIG=32,340
 SSP=30,580
 SP=28,535
 Recruit=11,800
 Secondary I(Teachers)=31,730
 Secondary teachers II=27,610
 Secondary teachers III=24,900
 L Secondary I=25, 890
 L Secondary II =24,900
 L Secondary III=19,370
 Primary I=24,900
 Primary II=19,370
 Primary III=17,980
 Primary IV=15,030
 Primary V=14,020
 (注)公務員総数:約37万人[国軍95,000;武装警察31,000;警察67,000;教員88,000;上記以外の公務員89,000](ekantipur, 2013-08-03)

▼生活費(カトマンズとその近郊:単位ルピー)
 石油類(3月9日現在,http://www.nepaloil.com.np/Selling-Price/13/):
     ガソリン125/L;ディーゼル100/L;灯油100/L;プロパンガス・ボンベ1本1470
 コメ: 68/Kg
 ミルク: 51/L
 タマゴ: 111/12個
 リンゴ: 140/Kg
 トマト: 44/Kg
 アパート(寝室1):市内8527/月,市外4175/月
 (http://www.numbeo.com/cost-of-living/country_result.jsp?country=Nepal)

4.悪性インフレと共産党の責務
以上の経済指標を見ると,名目所得はかなり上昇しているが,高インフレで食糧を中心に物価上昇が続き,庶民の生活は苦しくなってきていると思われる。

ネパールは,最近はカトマンズとその周辺にしか行っていないが,すでにガソリンやホテル代は日本と同等以上,私学授業料,本代など教育費も急上昇している。食糧など生活必需品が値上がりしており,大多数の庶民にとっては低成長と高インフレの最悪シナリオだ。

これは,ネパール共産主義にとっては,真価が問われる事態だ。このところネパールの共産主義諸党は,目先の「民族」感情利用に走り,人民分断に加担してきた。が,このような戦略では先がない。

ネパールの共産主義は,国内の力関係という点で評価すれば,議会制民主主義国のなかでは世界最強といっても過言ではない。いまこそ原点に立ち戻り,「万国の」とはいわないまでも,少なくとも「ネパールの労働者・農民よ,団結せよ!」と檄を飛ばすべきではないだろうか。

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 ■カトマンズ:2013年11月

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2014/03/09 at 14:31

カテゴリー: 経済

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