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ハシシ1トン、中国へ
ネパール麻薬取締局(NDCLEU)は11月2日、運び屋3人を逮捕し、未精製ハシシ1080kgを押収した。
1トンとは大胆、大きな袋に梱包され山積みされていた。相場は、1kg1万5千ドルと言うから約1500万ドル、途方もない大金だ(ちょっと眉唾だが、そう新聞には書いてある)。
密輸先は中国。マクワンプール経由(詳細不明)で運び込む計画。中国では麻薬需要が急増、ネパール製は安価・高品質で好評だという。大金の成功報酬で運び人を集めているらしい。
この方面の知識はほとんど無いが、ハシシはネパールではかつては宗教儀式などで日常的に用いられていた。伝統文化、伝統社会は、ハシシをうまくコントロールし、有用に利用してきたのだ。
ところが、進歩し理性的となったはずの近代社会は、ハシシに限らず、人間の欲望を、本能に近ければ近いほど、コントロールできなくなっている。生存欲、性欲、金銭欲、権力欲など、全体としてみると、伝統的社会の方がはるかにうまくコントロールしていた。というか、人間的にしかコントロールできなかった。
進歩とは、理性により本能(感情)をコントロールすることだそうだが、この基準からしても、人間は退化している。
1トン、1500万ドルの大麻は途方もないが、それでも世界人類の命運を左右しうる米大統領や、1%の米国大富豪に比べるならば、まだしも人間的とはいえるであろう。
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谷川昌幸(C)
麻薬中継地,ネパール
ネパール麻薬取締局によると,ネパールはアジア麻薬黄金地帯(アフガン・パキスタン・イラン)からの麻薬中継基地となりつつあるという(ekantipur,2012-30-10)。トリブバン空港で押収されたヘロイン等は,この2年間で30Kg以上。この1月にも,タイ女性がコカイン1kg所持で逮捕された。
ネパールは,ヒッピーの1960-70年代,ドラッグ天国だった。1978年,麻薬禁止法が成立したが,それ以後も取締は緩く,ハッシシなどは,いたるところに出回っていた。
人民戦争中は,マオイストが麻薬取引で軍資金を得ているといったウワサがよく流れたが,その真偽は分からない。ただ,西部は治安機関崩壊で麻薬取締もできていなかったことは確かであろう。
そんなこんなで,ネパールは危なくなった。ごく普通の観光客でも,いつ運び屋として利用されるか分からない。禁固何年だったか忘れたが,ネパールでも麻薬犯罪は重罪だ。くれぐれも,ご用心を!
谷川昌幸(C)
麻薬の対日密輸拠点,ネパール
ネパールが,麻薬の対日密輸拠点になりつつあるという(Republica,2012-03-02)。
ネパールのハッシシ(大麻,マリファナ)は高品質で人気があり,対日密輸が増えている。手口は,在日ネパール人宛に送りつけ,なんらかの方法で受け取る方法。日本の警察が宛先にすむネパール人を取り調べても,報道の限りでは,住所を勝手に利用されただけで,実際には,被害者だ。
一方,トリブバン空港では日本人2人がハッシシ所持で逮捕されている。もし故意に持ち帰ろうとしたのなら,地獄のようなネパール監獄を覚悟しての上だろう,立派におつとめを果たし,出てきてほしい。
しかし,もし万が一,誰かに頼まれた荷物に入っていたのであれば,これは善意へのあまりにもむごい報酬だ。全く無関係の在日ネパール人にハッシシが送りつけられているのを見ると,無邪気な日本人観光客が狙われて不思議ではない。
恐ろしいことだが,その防止は容易ではない。いったい,どうしたらよいのだろう?
谷川昌幸(C)
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