ネパール評論

ネパール研究会

連邦制,希望から失望へ(4)

3.連邦制はインド押し付け
連邦制はインドの押し付けだとする説は,左右を問わずナショナリストに共通する見方である。たとえば,チトラ・B・KC元副首相(人民戦線議長)は,新聞インタビューにおいて,こう語っている。
 ▼”Federalism in Mepal an Indian design: Ex DPM KC,” Republica, 16 Dec. 2016.

ネパール経済は連邦制の重荷に耐えきれない。「連邦制はネパールのガンだ。」にもかかわらず,「政府は,インドの要求に沿うため,[連邦制に関する]憲法改正案を議会に提出した。これは,解決にならないどころか,逆に,事態をさらに紛糾させただけだった。」

「インドは,タライ‐マデシュ地方をネパールから分離しインドに併合することを目論み,連邦制をネパールに押し付けてきたのである。」

161230

谷川昌幸(C)

Written by Tanigawa

2016/12/30 @ 17:21